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zoom RSS 「すし」の言葉:醤油ってどうして「むらさき」?/「助六寿司」はなぜ稲荷寿司と巻き寿司なの?

<<   作成日時 : 2013/04/04 19:40   >>

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お寿司屋さんに行くとちょっとわからない独特の言葉が聞こえます。お客にもその言葉で話しかけてくることがあります。お客も通ぶってそんな言葉を使っている人がいます。本当は通ぶらないで普通に言うのが店側には受けがいいようです。しかし、どうしても聞こえてくる主な言葉だけでも、少しは知っておくのも損はありません。

そこで今回は、私が寿司屋でよく聞く言葉や関連の話をまとめてみました。お寿司屋さんや回転寿司へ行く時の参考にしてください。

鮨(すし)はかっては、山奥の民族が川魚を保存するために、炊き込んだ麦や豆に浸け、自然発酵させたのが原形と言われます。江戸時代にはファーストフードとして屋台で売られ、次第に庶民に広がってきました。全国には押し寿司、バッテラ、なれずしなど様々な形、味の寿司があり、とても幅の広い食べ物です。最近では世界でも流行っていて、回転寿司も各国に出来ています。このような日本の立派な食べ物の言葉を少しでも覚えておきましょう。

しかし、これらの言葉は寿司店内、業者の言葉であり、基本的に客が使う言葉ではありません。おあいそなど店側の使う言葉ですが、このごろはこの言葉を結構客もすし店だけでなく、他の店でも使っています。それだけ寿司が大衆化して、使う言葉も浸透し、店、客の分け隔てがなくなったせいもあるでしょうね。

★醤油のことをどうして「むらさき」と言うのだろう?

江戸時代、八代将軍の吉宗のころになると、町には料理屋が多くでき、醤油は調味料として重宝に使われるようになりました。しかし当時は非常に高いもので、塩の8倍にもなる価格であったそうです。またという色は昔から高貴な色とされ、染物でもは高価なものでした。こんなことと、醤油の色が濃い紫色のようであることから、いつしか貴重なものの代名詞として醤油のことを「むらさき」と言うようになりました。

もう一つの説があります。醤油は、筑波山の麓付近で多く生産されていました。また筑波山の雅称が紫峰(しほう)といったことから、醤油の産地でもあることから、醤油のことを「むらさき」と言うようになりました。

醤油のことは「むらさき」という。

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★お茶のことを「あがり」とは、何があがりになった?

寿司のお店にゆくと、お茶のことを「あがり」と言っています。お茶があがりとはどうしてなのか? これはもともと花柳界の縁起をかついだ言葉から出たものです。その昔、お茶の葉は粗製のままのものを買って、家の茶臼で挽いていました。このお茶を挽く仕事は、花柳界では、その日売れ残った芸者の仕事でした。そこで売れ残りの芸者さんを「お茶ぴき」と言うようになり、また、お呼びのかかった芸者さんは、「おあがりさん」と言ってお座敷にあがりました。このように「お茶」という言葉は、売れ残りを指す縁起の悪い言葉であると思われたので、お茶のことを縁起を担いで、「あがり」というようになりました。また遊郭では、お客が来るとすぐに出したおの「上がり花」からお茶を「あがり」と呼ぶようになり、これが寿司店にも次第に入ってきたようです。

お茶は「あがり」

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★寿司の米がどうして「シャリ」か。「シャリ」ってどこの言葉?

寿司屋ではすし飯のことを「シャリ」と呼んでいます。仏教用語でお釈迦様の骨のことを「舎利」(しゃり)と呼ぶことに由来します。仏教では骨は土にかえると、めぐりめぐって、稲、麦、などの穀物になり、結局は人を助けてくれると説かれています。よって、お米は「舎利」の化身ででもあり、とてもに尊いものと考えられていた名残から「シャリ」になりました。また、サンスクリットの米を意味する単語シャーリを由来とするの説もあります。なお「舎利」は「肉体・遺体」を意味する単語のシャリーラであり、シャンスクリット語では米のシャーリのほうが音的には寿司の「シャリ」と関係があります。

すし飯は「シャリ」と呼ぶ。

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★生姜は「ガリ」とは単純な理由。

「ガリ」とは、生姜を薄く切って甘酢漬けにしたものです。「ガリ」の語源は歯応えがガリガリするからとの単純な理由です。ガリットした歯触りが良く、魚関係の寿司を食べたあとにガリを食べると、舌が新しくなって次の寿司がおいしく食べられます。また生姜には殺菌効果があり、成分の「ジンゲロール」は健胃・発汗作用があり、さらに身体を温める効果があります。

甘酸っぱい生姜は「ガリ」

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★寿司につけるタレがどうしてツメ?

「ツメ」とはアナゴ、うなぎ、貝などのネタに塗る、甘辛いタレです。その語源は「煮詰め」の略と言われます。このタレは実は手が込んで作られています。たんなる甘辛いタレだけではありません。店により違いはありますが、一例として挙げると、何回か穴子を煮た煮汁に、水と酒、穴子の骨を焼いたものをさらに入れて、あくを良く取りながら20分ほど煮て漉します。それから砂糖、醤油、みりんなどを加えて、いったん煮立て、さらに超とろ火で丸一日かけてそれを煮詰めていきます。こうしてじっくりと煮詰めることから、「ツメ」はこの「煮ツメ」るからきています。

寿司に美味しそうなタレは「ツメ」という。

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★シャコはガレージとは?

漢字では「蝦蛄」と書いてシャコと読みます。しかし当て字で「車庫」とも書けますね。これが英語で車庫=ガレージ(garage)になり、それで寿司屋では「シャコ」を「ガレージ」と呼んでいます。

海老の一種ですが、茹でて皮をむいて食べます。紫色をしています。食べ方は茹でる以外は、天ぷらや煮付けにします。このシャコには美肌効果もあるそうです。シャココラーゲンが豊富です。コラーゲンは美肌作用に効果ある栄養分と言われます。シャコの種類は」結構多くあるのですが、寿司屋にでてくるシャコは決まっています。今でも江戸前で捕れる数少ない食材です。

ガレージは「シャコ」のこと

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★「かっぱ巻き」の「かっぱ」は寿司屋に縁がなさそうですがどこからきた?

よく言われるのは、「カッパ」(河童)の好物はキュウリという言い伝えがある為、キュウリの巻き寿司を「かっぱ巻き」と呼ぶようになったとの話です。ではなぜカッパキュウリが好きなのか?それは、河童は、川や池に住んでいるので、 常に体が湿った状態でなければならないのですが、陸に上がると皮膚が 乾燥し、体温が上昇してしまう為、キュウリを体に巻いて陸に上がっていたと言われています。それでカッパにはキュウリが欠かせないのです。

その他、水天宮カッパを祭っていますが、水天宮の紋章がキュウリの切り口と似ているため、キュウリの別称がカッパになって、キュウリ巻をカッパ巻きと呼んだとの話があります。

さっぱりした「カッパ巻き」

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★「助六寿司」の組み合わせの「稲荷寿司」と「巻き寿司」はどうして出来た?

「稲荷寿司」と「太巻」がセットになったお寿司で「助六寿司」というものがあります。これをどうして助六寿司かというと、歌舞伎の演目で「助六由縁江戸桜」と言うのがあり、その主人公が助六です。その「助六」の彼女の名前が花魁(おいらん)の「揚巻」(あげまき)でした。この花魁の名前の「」から油揚げを使った稲荷寿司、「」から巻き寿司と連想し、稲荷寿司と巻き寿司のセットのものを、江戸ッ子らしくシャレて「助六寿司」と呼ぶようになりました。また稲荷寿司の稲荷は油揚げがキツネの好物とされていたことからできた名付けです。

稲荷寿司と巻き寿司のセットの助六寿司

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助六の彼女の花魁「揚巻」の名前が「助六寿司」のもと。

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★鉄火巻の鉄火ってなんのこと?

鉄火巻」とは、マグロの赤身を酢飯と海苔で巻いた巻き寿司のことです。でも鉄火巻の「鉄火」ってなんのことでしょうか。

これは、マグロの赤身の赤さと山葵の辛さを、熱した鉄が燃えて赤いさまを「鉄火」に例えたことに由来するという話。もう1つは昔、鉄火場(賭博場)で博打をしながら、手にご飯粒がつかないように手軽に食べられる食べ物(寿司)であったことからの話と、2つの有力な説があります。 でも私はあのマグロの赤いところをうまく表現している名付けがいいような気がします。

黒っぽい海苔にに映える赤みのマグロの「鉄火巻」

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★バッテラは船の形からの言葉?

「バッテラ」という関西の寿司があります。明治20年頃、コノシロという魚をしめてボート(小舟)のような形の押し寿司にして売り出した寿司屋がありました。今のバッテラよりも船の形に近かったようです。このボートのことをポルトガル語では「Bateira (バッテイラ=バッテラ)」と言います。それでこの寿司はこのように呼ばれるようになりました。その後、コノシロがサバに変わり、形もボート形から細長い角形になって今に至っています。

今では鯖の押し寿司になった「バッテラ」

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★寿司の一皿を「一貫」と呼ぶのはどうしてでしょうか?

江戸時代に、人々は寛永通宝など穴あき銭を通貨として使っていて、10−100枚を1組にしてヒモを通して持ち歩いていました。その通貨の束1組の呼び方が1貫と言われ、10枚位が寿司の握り1個と大体同じくらいの大きさだったので、寿司1つを1貫というようになりました。ちなみに江戸時代の握り寿司は今より大きく、それで次第に二つ、三つに分けた大きさにしたので、今では1貫といってもお皿に2−3個乗っていることがあります。今の標準では1貫2個ですね。

が貨幣の束のことでなく、現実に通貨だった時代もあります。それは戦国時代など江戸時代より以前で、1文銭が1000枚で1貫となっていました。文は価値が低く、それで二束三文など安価なことの意味になっています。

一貫は貨幣の束から。今はたいてい一皿に2個の寿司

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★勘定のことの「おあいそ」はどこから来た言葉?

皆さん、お店で勘定をしたい時に「おあいそ」と言ってませんか?勘定が「おあいそ」ってどうして?

お店で勘定のことを「おあいそ」といいます。実はこれは店側が客に対して「お愛想がなくて申し訳ありません」などと断りを言いながら、お客に勘定書を示していた時使う言葉です。このような言葉から簡単な略語にしたのが「おあいそ」です。この言葉は、明治時代に、雑誌の中で「勘定をおあいそといふ」と、京都の流行として紹介されたものが全国に広まったとも言われています。

したがって、客が店側に対して使うのは、本来の意味からすると間違いであり、客から店側へ申し出る場合は「お勘定(お会計)お願いします」とするのが正しい。 また常連でも、勘定を払うと愛想をつかしたように帰っていくさまから、「おあいそ」という説もあります。しかし今では、勘定する場合、「おあいそ・会計・チェック」などの言葉を客側が普通に使っており、店側もいちいちおかしいとは言ってません。客側がこの言葉を使用するのは一般化しており、言葉というのは時代と共に変わるものの一例とも言えます。

客側から「お勘定お願いします」よりも「おあいそ」が多くなってきた。

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★「寿司」と「鮨」の文字の違いはなんだろう。

街で寿司屋さんの看板を見ると、寿司ともとも書いてあります。この漢字の違いですしの内容が違うのでしょうか?

すしの語源は酸っぱいを意味する酢し(すし)からと言われます。酢飯(すめし)から「」が抜けたとの話もあります。古くは魚介類を塩に浸けて発酵させた食べ物が始まりです。鮨は中国では昔は魚の塩辛を意味するものでした。また「鮓」は魚の貯蔵品やなれずしの意味で、これが次第に鮨と酢が混同され使われるようになり、日本に伝わりました。日本では、平安時代から江戸末期まで「鮓」のほうがよく使われていましたが、明治時代には「鮨」が増えてきて、関東は「鮨」の字、関西では「鮓」の字と使い分けられるようになりました。「寿司」は縁起をかついだ当て字で、京都では「寿を司る」から寿司が使われました。一般に寿司の漢字は江戸時代から増えました。

この寿司の字は、にぎりすし、押し寿司、巻き寿司など各種のすしをまんべんなく示す言葉になっています。「回転寿司」は「回転鮨」とは書いていないし、サラダ巻きなどの新種、稲荷寿司などは「」よりも「寿司」が合っています。しかし江戸前のにぎりの方は、「」のほうがネタが新鮮でおいしそうに感じられる字です。「握り鮨」と書いても「巻き鮨」とは書かず、「巻き寿司」ですね。この使い分け微妙なところがありますね。

やはり江戸前のにぎり専門店には「鮨」の文字の方が似合う。

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★回転寿司の考案者はだれ?

回転寿司って今では大はやりで、世界中に広がっています。ではいったい誰が何時始めたのでしょうか?

その始まりは昭和33年(1958年)4月に東大阪市にオープンした元禄産業(株)の「廻る元禄寿司 1号店」 でした。東大阪市で「元禄」という和食屋をしていた創業者の白石義明氏が、たまたまビール工場の製造で、くるくる回るビール瓶に使われているベルトコンベアにヒントを得て寿司用のものを開発し、「旋回式食事台」と呼びました。その後、白石氏は回転寿司のコンベア(正式名称=コンベヤ旋回食事台)の特許を1962年に取得し、それが切れるまでの20年間は、彼のフランチャイズ店以外は類似の回転寿司店をオープンできなかったのです。

しかし特許が切れてから、他店の参入が続々と始まり、客層も大衆化して、全国に広まってゆきました。 こうして今ではさまざまな回転寿司の店がいたるところで見られます。

日本で初めての回転寿司店の開店

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寿司の言葉ってどうしてこんなに複雑になったのでしょうかね。自分たちだけがわかる一種の隠語のようなものが、寿司の大衆化とともに、このような言葉も一般化して、今では店側、各側の区別が薄れてきました。

寿司言葉を覚えたので、急に回転寿司に行きたくなってきました。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今度すし屋さんに行った時、しっかり覚えておいて皆さんに得意げに教えてあげたいです。それにしても,タレをツメ、シャコをガレージと言うのは初めて聞きました、面白いですね。助六寿司の包装紙に書かれている歌舞伎役者の絵にも意味があったんですね。すし屋に行っても客側から”おあいそ”と言わないように気をつけたいです、勉強になりました。身近な話題ですごく面白かったです。
Anne
2013/04/05 22:25
Anneさん

寿司の言葉が回転寿司ブームのせいもあって、一般化してきました。店側が使う言葉とばかり言えない時勢になりつつあります。回転寿司には時々行くので、それとなく覚えてきました。それをここにまとめてみました。助六寿司の話は面白いですね。石松が「寿司食いねえ!」と言ったのも、関西の船の中の話で、握り鮨ではない(押し寿司)ということも知りました。まだ細かい寿司言葉がありますが、今回は主なものだけにして省略しました。
Jack
2013/04/07 16:41

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