Jackと英語の木

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zoom RSS 単位のいろいろー1秒はどうして決まったのでしょうか?

<<   作成日時 : 2012/08/30 19:29   >>

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私の家にはいつからか、SI単位一覧表なるものがあります。プラスチックの下敷きになっていて、単位について、何かわからない時は、これを見ればだいたいわかります。現在、国際的には不揃いな単位の統一化を図っていて、このSI単位(仏語: Le Système International d'Unités、英語: The International System of Units、略称:SI)が現在の国際基準になっています。

SI単について:
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%F1%BA%DD%C3%B1%B0%CC%B7%CF

この単位表を見ていて、私たちが生活する上で、いろいろなことのものさしになる単位って、どうして出来たのだろうと思いました。普段空気のように当たり前に見聞きしていますが、もしこのような単位がなかったら、とても不便な生活になるのは目に見えています。しかし各国で単位となるものが違っていることがあります。例えばヤード・ポンドや日本の1升や尺、坪など外国には不便です。国際的にはこれらを統一した基準にしようとの方向で進んでいますが、日本酒はやはり1升瓶といったほうがピンと来て私たちにはわかりやすい。今回はそれらの単位の出来た由来やこぼれ話の一部をまとめてみました。

★1秒という時間はどのようにして決まったのでしょうか。

初めは、1秒については地球の自転を基準に考えていましたが、その後地球の公転周期を基準に決めました。しかし地球の公転周期も一定ではなく、200年に0.5秒遅れていました。それで1967年にセシウム133原子が出すスペクトルの周波数を1秒の標準とすることが国際度量会議で決まったのです。

さて、「秒」のことを英語では"Second"と言います。一番短い時間単位を「第2番目=second」とは変ですね。これにはギリシャ・ローマ時代からの由来があります。昔"Hour"(1時間)より短い時間はラテン語で"Minuta"(小さなの意味)と言っていて英語の"Minute"の元です。その頃は、時間における「分」「秒」の単位はありませんでした。しかしHour(1時間)よりもっと短い時間のことも言う必要が出てきて、初めの短い時間を"Prime Minute"、さらに短い時間を"Second Minute"と呼びました。その後一番短い時間単位のPrimary Minuteはやめて、"Second Minute"(秒)と呼ぶように統一されました。こうして2番目に短い時間は1番短い時間単位の1秒="Second"になりました。

ストップウォッチ:100m競争などでは100分の1秒まで争います。

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★1mはどうして今の長さになったのでしょうか

初めは、地球の子午線の1000万分の1と決められれました。そしてパリに長さの原器が保管されましたが、しかしそれも温度変化により微妙に変わっていました。その後、クリプトン86の輝線スペクトルの波長の1650763.63倍が1mになりました。しかしこれでもまだほんの僅かな誤差がありましたので、新しい基準を設定しました。現在では、1秒の299792458分の1の時間(約3億分の1秒)に光が真空中を伝わる距離として定義されています。何かよくわからない、気の遠くなるような話ですね。

★1坪の広さの単位はどうして決まったのか。

奈良時代に長さ30歩、幅12歩を1段とし、10段を1町と決められました。このように人の歩幅が広さの基になっており、1歩は6尺4寸(1尺=23cmを掛けるとこれは約1.5m)。そしてこの1歩四方の広さを1歩(ひとつほ)といい、これが次第に1坪(ひとつぼ)になりました。この1坪は昔、日本人が1日の3食、1合づつ食べるだけの米の量と言われます。

1坪の大きさ

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★1kgの重さは何をもとに決まったのでしょうか。

摂氏4度の水1リットルで、真空中にその質量を測ったときの重さを1Kgとして重さの基準としました。そしてこの重さでキログラム原器(合金属製)なるものを作りました。しかしその後同じ条件で図ってみると、微妙な違いが出ました。しかし一応この原器が1kgの基準になっています。現在さらに正確な基準を検討中です。

Kg原器から新しい基準へと検討中の新聞記事

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★栄養関係で使う1カロリーは違う単位ジュールに変わっていた。

1824年にニコラス・クレメントという人が、「水 1 kg の温度を1℃上げるのに必要な熱量」をカロリーと定義しました。その後、1888年、英国学術協会が、「水 1 g の温度を1℃上げるのに必要な熱量」をサーム(therm)と名づけ、1896年になってそれをカロリーと改称しました。カロリー(calorie)の記号はcal で熱量(エネルギー)の単位です。1カロリーは、1cal= 4.184 J(熱力学カロリー) となります。Jはジュールという単位で後述します。

ではカロリーという言葉はどこから来たのでしょうか。その語源は ラテン語 で熱を意味するcalor(熱) です。 このカロリーの言葉、日本では今、普通に使われていますが、実は既にジュール単位の表示が正式であり、いずれ使われなくなる運命にあります。1948年の国際度量衡総会(CGPM)で、カロリーはできるだけ使用せず、もし使用する場合にはジュール(J)の値を併記することと決議されました。このため、上述の統一的な単位の基準である、国際単位系(SI)においては、カロリーは併用単位にもなっていません。日本の計量法では、1999年10月以降、栄養学や生物学に関する事項の計量以外でのカロリーの使用が禁止されています。栄養や関連する健康関連の言葉には、現在もカロリーが使われていますが、本当はジュール(J)を使うべきなのです。

すこし話が込み入りますが、ジュール(英: Joule、記号:J)とは、SI単位におけるエネルギー、仕事、熱量、電力量の単位です。ジュールは物理学者ジェームズ・プレスコット・ジュール(James Prescott Joule)の名から来ています。SIや日本の計量単位令では、「1ニュートンの力が力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事」と定義していいます。わかりやすく言うと1ジュールは、りんごくらいの重さ、「約102グラムの物体を1メートル持ち上げる時の仕事」に相当します。その他、このジュールはワットによる定義である、「1ジュールは、1ワットの仕事率を1秒間行ったときの仕事」とも定義づけられています。最近では、「ジュール表記」の教科書や関連の本が増えてきています。

ジュールについて説明のページ:

http://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB

★船の速さの1ノットはどうしてきまったのか。

16世紀にヨーロッパは、未知の大陸を求めて船で長距離を航海するようになりました。しかし船の速さの基準がなく、不便でした。そこでロープに6フィート毎に結び目を作り、これを船から海に流して、砂時計で30票の間にいくつ結び目が流れたか、調べて速度を測るようにしたのです。この速度の単位を結び目=knot(ノット)であることから、1ノットとしました。この1ノットで1時間進む距離を1海里(1852m)といいます。、秒速(メートル/秒)にすると0.514 m/s ですので、10 ノットというのは秒速 約 5.14 メートルになります。

船の速さノットは測った結び目(Knot)から

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★1ダースはどうして12なのか。

1ダースは12本って変だと思いませんか。今の世の中、たいていは10進法です。ところが、自然界の動きから見ると12進法、60進法の方が自然の理にかなっているのです。昔、バビロニアでは自然現象から、1日は12時間に割り、さらにその1時間を60で割って1分とし、その1分を60で割って1秒としていました。すなわち1秒や1分は今の2倍長い時間です。地球は360日位で季節が変わることを知って、1年は360日として、1週で回る円周を360度としました。この360という数字は60で割れ、12という数字が出てきます。したがって、なにかひとまとめの数字を1ダース=12個としたのです。これら12進法は今でもいろいろな単位になっています。時計は12進法(60進法)ですね。

1ダースセット売りの鉛筆

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★1ユカワってなんの単位ですか。

なんとこれにはノーベル賞の湯川秀樹博士が絡んでいるのです。ユカワは10cmのマイナス13乗で長さの単位です。原子物理学などで使われ、一般の人にはなじみがない。しかしユカワは外国人には発音しにくいので、フェルミという人もいますが、正式にはユカワです。これは一般にはなじみが薄い単位ですが、日本人の名前が付いた数少ない単位ですので、書いておきました。次の項目も日本人の名前の単位です。

★天気に関する1Fとはなんの単位ですか。

藤田哲也・シカゴ大学名誉教授が1971年に提唱したFujita-Pearson Tornado Scale(通称:F-Scale、藤田スケールとも)が、竜巻の規模を表す数値として国際的に広く用いられていています。ただし、藤田スケールにおける風速に対応する想定被害と実際の被害とのズレが問題となったため、アメリカではこれを改良した改良藤田スケール(EF-Scale)が2007年から使用されている。EFスケールの基本設計は藤田スケールを受け継いだものであり、藤田スケール同様F0〜F5までの6段階でトルネードの分類がなされている。アメリカの竜巻では、このスケールの大きいモノが報道されてますね。

竜巻の大きさの分類は藤田スケール

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★どうして一人をひとりと読むのですか。

直接に単位のことではないのですが、一人の数の読み方の話です。日本の古代時代、数の読み方はイチ、ニ、サンではなく、ヒ、フミでした。一人のヒはヒ、フ、ミで人はこの場合トリと読みました。この読み方は他にもあります。20歳はハタチですし、万はよろず、三度はミタビです。この二通りの読み方を私たちは知らず知らず使い分けています。外国人にとってはわかりにくいところです。

★イギリスの通貨単位のポンドはどうして£(pound)と書くのですか。

イギリスの通貨であるポンドは、£(pound)と略称されています。poundならばPに横棒とかPNDでもよさそうですが、£という記号はどこから来たのでしょうか?これはラテン語(古代ローマ)の重量単位のリブラ(libra)から来ています。リブラのLに横棒を引いたのです。なお、ポンドの正式名称Sterling Poundが純銀であったことから、純銀(Sterling Silver)の意味で通貨名にSterlingが使われました。またイタリアの通貨リラ(Lira)も同じラテン語のリブラからリラになりました。したがってイギリスもイタリアも、もとは同じ言葉から通貨名を決めたのです。しかしイタリアのリラはユーロに変わり、イギリスのポンドだけはどうしたわけか、EUの中で依然としてポンドは通貨として流通しています。

イギリスのポンド紙幣

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★宝石の1カラットの重さはアフリカの豆から決まった。

昔、中東からアフリカにかけて、小さくて高価なものを測るのに「いなごまめ」(locustpad)の実を重さの基準として測っていました。このマメ科の木の実をアラビア語でquirrat(デイゴ/キラト)、ギリシャ語のkeration(ケラーティオン=イナゴマメ)呼び、これらの実はどれもほぼ同じ重さの1粒0.2グラムであったことから、宝石の重さを表すのに「デイゴ/キラトまたはケラーティオン(イナゴマメ)何粒分の重さか」という表現を用いていました。この現地語が次第にカラット(carat)と呼ばれるようになったのです。現在ではカラット(carat、記号: ct、car)は、ダイヤモンドなどの宝石の質量を表す単位に定められ、1カラット=200ミリグラム(=0.2グラム)と規定されています。

ところで金の価値を現すのに、18金(18K)、24金(24K)などといいます。アクセサリーや万年筆のペン先などに使われます。この場合のKはKarat(カラット)で、日本語では呼び方が同じで紛らわしい。カラット(karat、記号: K、Kt)は、金製品の金の純度を24分率で示す単位であり、日本では「金」という略称で、24金や18金などと呼ばれるています。24K(24金)とは、金の純度の24分の24を表す(純金)。22K(22金)なら24分の22 (91.67 %)、18K(18金)なら24分の18 (75 %)のことです。

「いなごまめ」の重さは宝石を測るカラットのもとです

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★1インチは親指の幅からでした。

英米で使われているヤード・ポンド法は、たいてい人の手や足の長さから決められていると言われます。インチは、男性の親指(爪の付け根部分)の幅からとされ、親指の幅であることから「親指幅」とも呼ばます。今でも、多くの言語でこの単位は「親指」という言葉に似た名称で呼ばれています。インチ (inch) という言葉は、ラテン語で「12分の1」を意味するunciaからであり、質量の単位であるオンスと同一語源でといわれます。これが古い英語の ynce(ユンケ)になり、 さらにinch となりました。現在は1インチ=0.0254メートル(2.54cm)と定められています。古代ローマでは、フィート(30.4cm)と関連づけられてその12等分した長さが1インチとされた。またインチを36倍(フィートの3倍)したものをヤード(Yard)(91.4cm)としました。フィートはFoot足であり、足の長さから、ヤードは肘から手首までの2倍とか、イギリス王ヘンリー一世(King Henry I of England (1100-1135))が腕を横にのばした際の鼻から指先までの長さとかの説があります。このyardの単語は Saxon語 "gyrd"か、"gyard"(意味はスティック)からの由来と言われています。

インチ、フィートなどは人間の体の長さからできた。

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今回の話は少し堅苦しかったかもしれません。しかし毎日の生活の中でこの各種の単位を見聞しない日はほとんどないのに、それがどうして出来たのか判らなく、どこかで「1Kgってどうしてこの重さになったのだろう」という、かすかな疑問がどこかにありました。気にしなければなんの不具合もないことですが、気がついたものだけでも書き留めておきたく、ここに書きました。カロリーのジュールなど「おやっ」と思うものもあるはずです。読んだ方は話の種にでもしてください。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
色々な単位の決まり方面白いですね。一番身近に感じたのは、ジュールです。今手元にあるパリからのお土産で、チョコレートを見ていますが。日本では絶対この種の食品に表記がないKJはなんだろうと思っていました。100グラムにつき、栄養表示がありますが、全てKcalとKJの両方が書いてあります、最初このブログ記事を読むまで、フランスだけが使用する特別表示だとばかり思っていましたが、反対でしたね。1ジュール0.239カロリーで換算してみました、このカロリー表示と同じ数値になりました、納得です、フランスは世界の顧客を見据えているんですね。この国際単位が日本に定着するのはまだまだ先のことに様に思われますが。
Anne
2012/09/01 10:09
Anneさん
確かに食べ物、健康関係では日本はカロリー表示が圧倒的に多いですね。しかし教科書などでもジュール表示になってきているので、次第に若い人はジュールを使うのではと思います。もっと関係当局がPRする時期にそろそろ来ているのではないでしょうか。
この単位については、余りにも当たり前なので、わかりやすく説明しているところが少ないですね。専門的すぎるか、断片的かの説明が多いので、ここに書く事にしました。これに限らず、ネット上には上述のようなページが多いので、ここでの話題は、みんながわかる書き方を心がけています。
Jack
2012/09/01 19:02

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