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zoom RSS A rolling stone gathers no moss「転がる石に苔むさず」異なる解釈

<<   作成日時 : 2012/08/16 12:03   >>

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英語のことわざに"A rolling stones gathers no moss"(転がる石に苔むさず)があります。このことわざはイギリスとアメリカで受け止め方が違っています。この言葉は日本でも考え方次第で違いが出てきます。ことわざはある国や地方における、文化や風土、考え方などにより、似たような言葉でも解釈に違いが出ることがあります。その例として今回はこのことわざと関連することを取り上げてみました。

●ことわざ"A rolling stone gathers no moss"(転がる石に苔むさず)は英米で違う解釈がある。

このことわざはイギリスとアメリカでは考え方により、解釈に違いがあります。さて皆さんはこの言葉を見て、どのように解釈しましたか?

イギリスでは、しばしば住所や仕事、考え方などを変える人は信用できない。浮気者、考えがしっかりしていない人などと思われています。"Rolling stone"は転がる石で、転がる石には苔(moss)はむさない。すなわち、コロコロ変わるようなことや人は良くはならないとの考え方あです。これは日本のことわざの「石の上にも3年」に当たる解釈に相当します。苔は長時間、同じ環境でおかれないと良い苔は生えず、またそこに根づきません。青森の奥入瀬川には、清流に沿って苔のむした石があちこちにあります。しっとりとした同じ環境がずっと続いているからです。日本の「君が代」の歌詞にも「・・・苔のむすまで」と永く続くことを歌っています。このようにやたら動かず、変更せず、我慢して耐えることが美徳の考え方です。したがって、イギリスでは、転がる石には苔はむさない=腰が落ち着かない、一箇所に落ち着かない者は大成しない、信用のならない人の解釈なっているのです。この点イギリスと日本は似かよった考え方をしているかなと思われます。

また、アメリカでは、苔(moss)はあまりいいものとは思われていないようですが、イギリスや日本では、苔は必ずしも嫌なものではなく、場合によっては鑑賞の対象となり、長く継続する力の象徴ともみなされています。京都の西芳寺は苔寺とも呼ばれ、庭園の見事な苔はそれだけで鑑賞の対象になっていて、見ている日本人もけっして悪くは思っていません。

一方アメリカではどうでしょうか?"Rolling stone"はそのとうり転がる石です。アメリカでは、日本で言われる「流れる水は腐らず」という意味に近くて、転がる石には苔がつかないので、いつまでも新鮮で変化に富んでいるというような、プラスのイメージで捉えています。これはドンドン積極的に変化して、それにより良いものに変えてゆく考え方です。苔も汚く、いいものとは思っていないので、転がる石には苔が生えない、すなわちいつも活動的にやっていれば変なことは起こらないということです。アメリカでは、変化すること、動くこと、活動的なこと、新しいことに価値を見い出す傾向にあり、イギリスや日本のようにじっと動かないで、耐えて待つのは重要視されないようです。仕事においても、できる人ほど会社を変わり、住所も変わり、次々と新しいことに挑戦し、その都度給料も上がるという図式が成功者(アメリカン・ドリーム)です。日本では、いい会社に入って、一生そこで働くのが良いの考え方があります。こうした考えは、最近次第に変わってきましたが、根本ではまだ同じと思えます。

要するに、"Rolling stone"(転石)イギリスでは消極的に考え、アメリカで肯定的積極的なものと、逆の考え方をしているのです。どちらが良いとも言えません。双方とも類似のことわざがあり、その時の状況により、ベストの方の考え方を取るといいと思います。また同じ国でも人様々で、絶対的にみんな同じ傾向の考え方をするとは限りません。

A rolling stone gathers no moss:転がる石には苔はむさないですね。

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●日本のことわざ「犬も歩けば棒にあたる」、「情けは人の為ならず」もRolling stoneと同様、違う解釈があった。

さて、外国のことわざで同じ言葉なのに、異なる受け止め方をされる例をRolling stoneで説明しました。日本でも同様な解釈違いのことわざがあります。例として「犬も歩けば棒にあたる」、「情けは人の為ならず」があります。

「犬も歩けば棒にあたる」とは変に動き回ると思わぬ災難にあたることを意味します。英語ではThe walking dog finds a done.(犬も歩けば骨に会う)などと言います。これは、「犬がやたら歩き回ると人に棒で殴られる」の本来の意味から、でしゃばると思わぬ災難にあうことになってきました。ところが最近では、「歩き回っていれば思わぬ良いことにも出会う」、「積極的に動けば良いことが起こってくる」との、積極的な解釈の方向に取る傾向が出てきました。日本人も最近では仕事でも転職が増えてきて、良い人材とみなされると、ヘッドハンターから転職の誘いがあります。離婚も増大しており、じっと耐えて変化しないのが必ずしも美徳とは見なされないようになってきました。こうして同じ言葉なのに、同じ国の中でも時代が変わると、解釈が変わってきています。

「犬も歩けば棒にあたる」はかるたにもなっています。

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次に「情けは人の為ならず」ですが、情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるので、誰にでも親切にしておいた方が良いということであり、この言葉はしばしば本来の因果応報という意味で理解されず、誤解されることが多い。「人の為ならず」とは、「人の為なり」=「人のためである」の意味であり、「為ならず」と全体を打ち消しする「ず」で否定しているので、「人のためである」「ということではない」ことになる。つまり、「人のためばかりではない」の意味となる。「情けを人にかけていれば、巡り巡って、結局自分のところに帰ってくる」という相手からではないこという因果応報の考え方です。

「情けは人のためならず」は因果応報のことわざですが、違う解釈も増えています。

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ところが、この言葉は誤解が多く、「情けをかけることは、結局はその人のためにならない」、(だからすべきではない)」という意味に思っている人が多いことが判りました。この誤用が多いのは、打ち消しの意味の「ず」が「為になる」にかかっていると解釈してしまうと、「ためにならない」という意味になってしまいます。このような意味でこの解釈を正しいと思っている人が増えています。

文化庁が発表した平成22年度の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味である「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」として使う人が45.8パーセント、誤用で間違った意味の「人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない」で使う人が45.7パーセントという結果が出ています。なんと半分づつくらいの使用率で、これではどっちが正しいとも言い切れなくなっています。時代とともに同じ言葉でも、違う意味、違う使い方になることは最近とみに増えています。

例えば、「ぜんぜん」という言葉は、若い人中心に見れば、今や「ぜんぜんxxxない」と否定形で使うのではなく、「ぜんぜんxxxが良い」などと逆の意味することばになっています。同様な例は「すごく」や「とても」です。かっては「すごく」や「とても」は後に否定形を伴いましたが、今では「とても良いね」などと否定語を伴わなくなった使い方がむしろ多くなっています。このような言葉について、否定形を使うことがあったとは年配者でも知らないことが多いようです。言葉は変わるものなのですね。


英語ではこの言葉に相当するのは、下記のような言葉があります。

One good turn deserves another.
ひとつの善行はもうひとつの善行に値する、すなわち、恩に報いるに恩をもってする。
A kindness is never lost.
親切は無駄にならない。

●イギリスのロック・グループ"The Rolling Stones"はこの言葉と関係がある。

イギリスの有名なロック・グループ"The Rolling Stones"は2012年に結成50周年を迎えました。一度も解散することなく精力的に音楽活動を続けています。2012年のロンドンオリンピック開会式でビートルズのポールマッカトニー「ヘイ・ジュード」を歌いました。この二つのグループは60年代イギリスの象徴のようでした。少し前にThe Rolling Stonesのメンバーがあるインタビューで語っていました。「初めは3年も続けばいいかなと思ってやっていたけれど、いつの間にか50年も続けていました」。これってまさにRolling stone gathers no mossですね。「石の上にも3年」の精神です。最初、日本人は、このクループ名を単なる石ころ位にしか思っていなかったのですが、実はこのグループ名はA rolling stone gathers no mossからだったんです。結成当初はロックに黒人音楽を積極的に取り入れていて、その影響からかアメリカのシカゴ・ブルースのスターのマディ・ウォーターズの曲からこのグループ名が採られたもので、曲名はアメリカ的感覚によるRolling Stonesでした。しかしイギリスのThe Rolling Stonesのグループ名は、イギリス流によって謙遜と忍耐の石ころのイメージと、一方にアメリカ流の活動的、変化に富む石ころのイメージを併せ持つネーミングにしたのです。このグループ名については、日本では時が経つにつれて、「石の上にも3年」的な受け止め方から、「ずっと活動し続けている」ことの意味へと、アメリカ的な解釈に変わってきています。

イギリスのロック・グループ「ローリングストーンズ」(The Rolling Stones)は結成50年になりました。

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Rolling stonesは単なる石ころでなく、解釈により人の受け止め方が違うのが、上記で判ったこと思います。最後の方のロック・グループThe Rolling Stonesの由来は「へエー」と聞き逃せないことでもあります。それはこの名前の由来が大学入試問題でよく出るらしいからです。社会なのか英語、国語なのかわかりませんが、多分英語のことわざの解釈で英語問題と思います。ということで、皆さんもこの由来を覚えていて損はないでしょう。

私のモットーの一つが、「石の上にも3年」です。しかし耐え忍ぶだけではあまり好きでないので、変化に富んだ継続的な活動にしたいのです。その意味でA rolling stone gathers no mossは両方の意味を持ち、私の英文のモットーのひとつにもなっています。皆さんもA rolling stones gathers no mossの精神で、何事もしばらく頑張ってみませんか?

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" A Rolling Stone gathers No Moss "日本のことわざでは、「転石苔むさず」。2つほど意味があるんですね。?腰を落ち着けて長く一つのことを続けないと成果は上がらない活動を続けている人は ... ...続きを見る
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内 容 ニックネーム/日時
Rolling Stonesがアメリカでは、肯定的に、積極的に、イギリスでは、消極的に解釈されるとか。同じ言葉、ことわざも、同じ国の中でも時代が変ると解釈が違ってくるとは、面白いですね。"A rolling stone gathers no moss"、私も前向きに捉えて自分なりにがんばってみようと思います。自分の置かれたシチュエイションによって、臨機応変に考えて、耐え忍ぶ暗いイメージを持つ"石の上にも三年”にこだわらないようにしたいものです。なかなか素敵なアドバイス、有り難うございました、Jackさん!
Anne
2012/08/16 15:32
Anneさん
私は日本のことわざ「石の上にも3年」の英文を考えるとき、他にある直接的なことわざで英文を考えるのではなく、このA rolling stone gathers no mossをつい考えてしまいます。それは上記に書いたように、3年間もの期間になると、実際は誰もが耐え忍ぶだけでなく、何らかの挫折に会い、励まされ、それにより工夫を重ねたり、違う方向から努力していることが多いからです。ただ3年間耐え忍ぶのは今では少ないのでは?ということでこの両方の意味を持つ英文のことわざがとても良いように思えます。
言葉は受け止め方により2面性を持っていることがあります。結局それを聞いた人がどのように受け止め、行動するかですね。少し前にここで書いたビートルズのヘイ・ジュードの歌詞が思い出されます。

And don't you know that its just you, hey jude, you'll do, 分かっているだろう、ジュード。君次第なのさ。
Jack
2012/08/16 19:19

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