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zoom RSS 童謡「七つの子」の七つは7歳か、7羽か?;カラスをめぐる話

<<   作成日時 : 2011/03/13 19:41   >>

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先日三浦半島の先端にある三崎港と城ヶ島へ遊びに行ってきました。城ヶ島に渡り散歩していると、島と三崎の町を連絡する大橋の下に北原白秋の「城ヶ島の雨」の歌を刻印した石碑がありました。白秋は若い頃この三崎に短い間だが住んでいたことがあった。短かったがここへの思いは特別だったらしい。しばらく石碑近くで休んでいると、すぐ上を数羽のカラスが島の山の手の方へカーカーと鳴きながら飛んでいった。

そこでなんとなく「からすなぜなくの。。。。」の童謡が浮かんで口ずさんだものでした。

「七つの子」作詞 野口雨情、作曲 本居長世

からす なぜなくの からすはやまに 
かわいい ななつのこが あるからよ
かわい かわいと からすはなくの
かわい かわいと なくんだよ

やまの ふるすへ いってみてごらん
まるい めをした いいこだよ


からす(烏:Crow)は夕方になると巣に帰ると言われます。からすが鳴いて帰るから「それではそろそろ帰ろうか」と私も腰を上げました。帰りの電車の中で、ふとからすが七つ?はなにか変と思いました。以前からすの生きるのは5歳くらいまでと知ったことがあります。山に可愛い七つの子がいるのはどうもおかしい。子供で七つの表現は変だ。からすって7羽も一度にひながいるのだろうか?

調べて見ると、からすは年に1回3−5個の卵を産み、実際育つのはその一部とのことです。ある程度育つと親から独立して生活する。寿命は5歳くらいで7歳は異常に高齢になる。こうしてみると「七つ」は7歳ではないようだ。しかしからすがひなを産むのはせいぜい5羽までとのことで、7羽も一度にひなや子がいるのはおかしい。どうも色々な説があるようだがはっきりしたものは見つからない。種々の説で有力なのは7歳そのものではなく、7歳はかわいい子の意味をこめているものとの説明です。七五三のお祝いも昔は子供の死亡率が高く、三歳までになった、五歳までなった、七歳にようやくなったとの思いでのお祝いです。その七歳の意味と、作詞者の野口雨情の子が丁度そのころ七歳だった、またその後この子が7歳で亡くなってしまったので、七つに特別な思いあり、それがこの詩の「七つ子」のイメージではないかとの説もあります。

この詩はからすの親子の情愛を歌ったものであり、母がらすが山のねぐらに帰るところを、夕方に七つくらいの子を連れた父親がそれを見て、子供に話し聞かせている情景と思われます。「かわいとなくんだよ」 「まるいめをしたいいこだよ」など言い方が父親のようですね。

この歌はからすの親子の情をうまく描いていますが、人間だけでなく動物にも親子の情があるようです。私の家の近くの林の中にも、からすのねぐらがあり、3匹います。2年ほど前に親のからすから独立した、まだ子供のからすのころにこに来て住み着きました。いつも夜明けとともに起きて、夕方薄暗くなると帰ってくる。なんとなく見ているうちにその生態が大体判ってきました。からすにも縄張りがあり、そんなには広い行動範囲ではありません。その縄張りの中で遊んだり、食べ物を探したりしている。また他の鳥のように群れをなさない。せいぜい数匹程度の群れでいます。

近所の動物好きな女性が、家の前に猫や鳥のためにいつも容器に水を置いていました。ある時その水が長い間ほとんどない状態に気づき、私が水を補充してやりました。そのときふと上を見たら、からすがじっとその様子を見ていました。また近くの猫も見ていました。その後、数回そうしたことがあってから、近所の猫をはじめ、からす、小鳥がなんとなく私が近くを通ると鳴くようになってきたのです。どうも「今日は」と言っているように聞こえる。それでなんとなく返事的な声をしたらまた鳴いて反応しました。私は以前犬も猫も鳥もそれほど興味がありませんでした。野良猫は私が近く来ると身構えました。散歩ではよく飼い犬に吠えられました。からすも私が来るとすぐ逃げました。

しかし今は少なくとも近所にいる動物は私をあまり警戒していない様子です。それどころか私が外出するとどこかでからすが鳴き、帰るときまた鳴きます。野良猫も同様です。先日私が歩いていると、からすが急に横に降りてきて、ちょっとの間横を散歩のように一緒に歩きました。どこかで人間を見ているのですね。こうして人間の態度次第で、動物たちはこんなにも変わるんだと判ってきました。こうしたことに興味がない人の中には、なにをバカな!と感じる方もいるかと思います。私もかってそうでしたが、今はもっと動物におおらかな気持ちで接しています。

からすに対して悪いイメージを持っている人は少なくない。それはからすが黒いせいか、ゴミをあさるせいか、カーカー鳴いてうるさいせいでしょうか。しかしこれらはほとんど人間のエゴで、今はからすも含めて現実に共生しているのであり、人間の勝手な都合と理論で悪者扱いされていると思います。動物から見たらどうなのかの観点が抜けているようです。

全国的にからすの好きな人がこのところ増えているといわれます。からすは人間の次に頭が良いと言われるチンパンジーに近い頭脳を持っていることが研究からわかっています。訓練すると九官鳥のようにしゃべります。次世代のペット候補とも言われています。したがって接し方次第で、からすの相手に対する態度は変わってきます。からすは大きく分けて山に住む「ハシボソカラス」と町に住む「ハシブトカラス」がいて、「七つの子」のからすは山に住むハシボソカラスであり、皆さんの町で見るからすはハシブトカラスです。

エジプトの時代、からすは神様であり、日本では神武天皇が熊野から京へ遠征のとき、案内した足が三本の「やたがらす」は神様になっています。やたがらすはサッカー日本代表のシンボルマークであり、熊野神社のお守りでもあります。烏天狗はからすのようなくちばしと羽を持ち義経の剣術修行の相手をしたとの話もあります。女性のきれいなツヤのある黒髪は「からすの濡れ羽色」といわれます。「三羽がらす」や「旅がらす」、「烏合の衆」、「からすの行水」などの多くのたとえの言葉もあり、昔から日本ではからすは身近で人間と共生して来ていました。したがってすこし前まではからすは今ほどイメージの悪い鳥ではなかったのです。

からすは黒ばかりとは言えません。上野動物園にはアルビノカラス(White Crow;Albino)とよばれる白いからすがいてとても人気があると聞きます。黒いからすと同じ顔なのに白くなるととたんにかわいい顔に見えるらしい。黒いものに対する人間の錯覚でこうも見方が変わるのですね。「七つの子」でも「まるい目をしたかわいい子」だよと言っています。ちなみにエジプトのからすは灰色(白黒ツートンカラー)です。

最後に、からすがいかに日本人に親しまれ、共生してきたかわかる故事を書いておきます。

「からすに反哺(はんぽ)の孝あり」

年とった親からすに対して、育ててくれた恩に報いるため子がらすが親の口に取ってきた餌を含ませること。(注:実際の野生のからすにはこのようなことは観察できないそうです。反哺とは子が親の恩に報いること)

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普通のからす

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白いからす(アルビノ)

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エジプトの白黒のからす

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日本サッカー協会のシンボルマーク(やたがらす)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
読んでいて楽しくなりました。
カラスについてこんなに詳しく、
易しい気持ちで書かれている文
章に出会ったことはないです。
カラスも人柄がわかるんですね。
人間との付き合い方と同じなん
だなと思いました。カラスと
いうと、忌み嫌われるものと
思っていました。少し見方
を変えないと..........
可愛いカラスの写真、普段見
ている物と違いますね。
Thanks, Jack !
Anne
2011/03/14 21:03
Anneさん
私は少し前から動物とふれ合うことが出来ると知りました。どんな動物もこの地球の中で人と同じように生きており、動物との共生は長い間の事実です。
城が崎灯台にいた野良猫もどうしたわけか、他にたくさん人がいるのに、私にいつまでも付き添って離れませんでした。ようやく縄張りぎりぎりのところでやよならしました。これだけでなにかほっと心が和みました。
Jack
2011/03/14 21:58

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