月の色は青い、黄色い? Blue Moonはめったにないこと!

9月に仲秋の名月(Harvest Moon)がありました。このごろは昔ほど月を愛でて、お団子とススキを置いて、お月見をする人は少なくなったようです。私も仲秋の名月の時は、わざわざ月の出と天空にある月をじっと見ましたが、お月見というほどのことはしませんでした。

仲秋の名月は天頂では白っぽくこうこうと輝いています。

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さて名月をじっと見ていたら気がついたことがありました。それは月の出のころは大きくてオレンジ色の月が、ポッカリ浮かぶように出てきたのですが、夜遅くになって真上にある月を見たら、こうこうと明るく輝く小さな白い月が見えたことです。そのとき、どうして月の出は大きくてオレンジ系色なのに、天空になると白っぽく小さくなるのかでした。本当の月の色は何色なのか?月の大きさは変わるものなのか?

調べてみると色々と面白いことがわかりましたので、今回は月の色と大きさや月にまつわることを書いてみます。

日本では子供が書いた月の絵を見るとたいてい黄色です。また少し前の歌ですが、「月がとっても青いから遠まわりして帰ろう。。。」との歌詞の歌がありました。しかし一般的に外国では月の色は白が多いようです。どうして日本と外国では同じ月なのに、こんなに色の表現が違うのでしょうか?また本当の月の色は何色なんでしょうか?

これには光の性質がからんできます。太陽の光は月に当たると球面放射の形で散乱されます。青い光は赤や黄色より散乱されやすい性質があります。そうすると青い光の部分は大気中で錯乱され、黄色や赤は反射のよいことから、やや赤っぽくまたは黄色に見えてきます。朝や晩に低い位置に見える太陽や月は、より多くの短い波長(青や紫)の光が散乱されるため、長い波長(赤や黄色)が残り、赤く、黄色く見えます。低い位置にある月の光は地球の大気層に対して斜めに入ってきてるので、天空にある月に比べて、地球の大気層を長く通って届いています。したがって、遠くまで届く赤系統色のみが私達に届き、他の色は大気に吸収されてしまい、それでオレンジ色に見えているわけです。

また真上の月が白いのは、薄い大気層を通して全ての色の光が届いてるからです。赤、橙、黄、緑、青、藍、青紫の全部を混ぜてると、白になる性質があります。科学的に見た月の実際の色はちょっと赤みがかっていて、褐色の肌のような色です。ちなみに日本人は太陽を赤で書くことが多いですが、外国では黄色が多く、実際の太陽の色は薄い黄色だそうです。

月の出。赤っぽく大きな月が出ているように見えますが、周囲のものとの比較で大きく見えているのです。

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先日NHKテレビで宇宙ステーションからハイビジョンでの生中継があり、地球の各所や雷、オーロラを映していました。その中で丁度ステーションから月が見えたのですが、やはり宇宙から見た月の色は薄い茶褐色でした。これはまさに月の岩石の色が太陽の光に反射している色でした。月の色は黄色とか白とか思っているのはあくまで大気を通した地上で見る架空の色なのですね。これは地上で私たちが見ている色全てに当てはまることかもしれません。

ところで「月がとっても青いから」の表現は一概にでたらめとは言い切れません。大気のいろいろな変化や、空中のチリなどにより、たまに青っぽく見えることもあるそうです。また月そのものの色でなく、月の光よって照らし出された光景の色は青白くなると言われています。同じ明るさの赤と青の光があるとして、徐々に暗くして行くと、同じ割合で暗くして行っても、人間の目には次第に青い光の方が明るく感じられるようになるそうです。これは「プルキニエ効果」と言われるものです。満月の光でも、昼間の太陽の明るさに比べてみると46万分の1の明るさしかないと言われています。弱い光でものを見ると、プルキニエ効果が働いて「青白く」感じます。よくテレビや映画で夜の光景は青白くなっていますね。暗いところに出てくる化け物や幽霊も必ず青白い。これが赤っぽかったら怖くもなんともないですね。

月光に照らし出されて青白く見える光景。

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さて満月を見ていて、おやと感じたもう一つは月の大きさの違いです。私には月の出と天頂にある月とは、どうしても大きさが違うように見えましたが、どうもこれは錯覚(illusion)のようです。低く、地平線に近くに見える月は大きく見えるます。でも実際には月がその日のうちに大きくなったり縮んだりするわけではありません。低い位置の時には、周囲に建物や木などの比較する対象があるため、月が大きく感じられる、目と脳の錯覚(illusion)であると言われます。この錯覚を実感するには、五円玉を腕いっぱいのばして、低い位置の大きく見える月を五円玉の穴の中にいれます。そして天頂にある月に対しても同じことをします。すると五円玉の穴の中にすっぽりと入るのです。また月を背中にして股から月を覗くと同様なことが確認でします。要するに月の大きさは変わらず、私達の錯覚なのです。研究者によるとこの錯覚では8%の大きさの誤差があるそうです。同様なことは太陽の大きさにも言えます。夕暮れ時に赤くて大きな太陽が見えますが、これも昼間と変わらぬ大きさです。

しかし年間を通して月の大きさを考えると、錯覚ばかりではなく、実際に月は大きく見えたり小さく見えたりします。月は地球のまわりを約1ヵ月かけて回っていますが、この軌道は真円ではありません。地球と月の距離は常に変動していて、月と地球の距離は近いときは35万km,遠いときは40万kmほどです。この5万Kmの距離の変化により年間では月の見える大きさは変化します。

青い月から連想されるのが、英語で"Once in a blue moon"です。これは「めったにないこと」の慣用句です。16世紀ごろに、「月がブルーになるわけがない、ばかばかしい」ということから「非常に希なこと」「ありえない」という意味に「月」が比喩されるようになり19世紀半ばに"Once in a blue moon"「めったにないこと」「非常にまれなこと」という慣用句が出来てきました。I saw Jack once in a blue moon.(僕はJackを本当に久しぶりで見たよ)などと使います。

では"Blue Moon"とはなんのことでしょうか?それは満月がその月の内に2回見える月があり、その2回目の満月をBlue Moonと呼びます。何月の月といように固定されていません。 満月になるのは約29.5日に1回であり、暦の月は30日,31日,28日,29日なので,この変動を計算すると平均で約2.5年に1回Blue Moon があることになるようです。Blue Moonとはなんぞやに関していは他にもいくつかの説がありますが、上述の話が現在ではもっとも一般的です。

Blue Moonについては、前回は2009年12月にBlue Moonがあり、次回は2012年8月にあります。参考に2012年の各月の満月の英文の呼び方と日付を書いておきます。満月でも12箇月分の呼び方があるのが面白いですね。日本の仲秋の名月はHarvest Moonになります。

2012年のBlue Moon(8月)と各月の満月の呼び方(英文)

Full Moons in 2012

January 9th: Full Wolf Moon
February 7th: Full Snow Moon
March 8th: Full Worm Moon
April 6th: Full Pink Moon
May 5th: Full Flower Moon
June 4th: Full Strawberry Moon
July 3rd: Full Thunder Moon
August 1st: Full Sturgeon Moon

August 31st: Full Blue Moon
September 29th:Full Harvest Moon
October 29th: Full Hunter’s Moon
November 28th: Full Beaver Moon
December 28th: Full Cold Moon



あまりないことですが、本当に青く見えるBlue Moonもある。

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その月のうちに二つの月を見ると願いが叶ったり、幸せになれると言われています。ヨーロッパの言い伝えでは、ブルームーンは見た人に幸運をもたらすと言われているそうです。

Blue Moonは何か幻想的、神秘的な響きがあり、いろいろなところで使われています。たとば 珍しくて幻想的な青いバラは「ブルームーン」 と言われます。カクテルの一種で、"Blue Moon"という、ジンベースのすっきりした飲み口のものがあります。アメリカで生まれた,キュラソーとジン,絞ったレモンで作るちょっと辛口で,淡い紫色が美しいカクテルです。またプレスリー(Presley)が歌うBlue Moonがあり、静かに歌います。またプレスリーはBlue Moonが好きなのか、ロック調のBlue Moon of Kentuckyと言う歌もあります。

珍しい青いバラで名前はBlue Moon

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カクテルのBlue Moon

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夜に見る月は、何か私たちを幻想的な雰囲気にしてくれます。私はかっては夜、月を眺めて色々と感慨に浸った思い出があります。しかしこの頃は、あまりゆっくりと月を眺めることもせず、ロマンが少ない暮らしをしているな感じています。以前のように月を見て想いにふけるようになれるのだろうか。。。。?

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