歩く速度が早い人ほど余命が長い;歩くことについての一考

私は昔から長く歩かざるを得ない環境で育ってきました。小学生で40分、中学生で野山の道で45分、高校生で40分歩いて学校へ通いました。自転車、バスなどは使ったことがない。仕事でもずっと電車・バス利用でしたが、1時間40分から2時間10分の通勤時間が多い。自宅から電車の駅までも遠いところが多く、現在もバスを利用しないと駅まで行けません。歩くことは私の基本であり、おかげで今でも長く、まずまずの速度で歩くこともできます。

さて歩くことに関して、1月8日にアメリカ、ピッツバーグ大学の医師チームが過去の研究を分析した結果、65歳を超えた高齢者の予測生存率は歩行速度と強い相関関係があり、歩く速度が速いほうが余命が長かったと発表しました。それによると3万人以上の調査で、65歳以上の平均時速3.3Km(秒速0.92m)で、秒速1m以上で歩く人は長生きしていました。もちろんこれはその人にとって普通な歩き方での調査です。

速く歩く人は強い心肺機能や筋力、神経機能が必要で、速く歩くにはそれなりの体力的な裏付けがあると言うわけです。この傾向は75歳以上になるとより顕著になるそうです。現在高齢者の余命を予測する良い指標はあまりないので、これは一つのめやすにはなります。しかしゆっくり歩いている人でも、元気で長生きしている人もきっと多いでしょうから、この指標が全てではないことはもちろんです。

一般に歩く速度は1時間に4Kmとよく言われます。ちょっと速い人は時速5-6Kmだそうです。私は大体いつも歩く距離と時間から時速5.0から5.5Kmくらいです。そうするとやや速い部類になりますね。不動産の広告でよく駅から徒歩5分などと表示がありますが、あれは1分で80m(時速4.8Km)での時間ですこし速い歩き方ですので注意が必要です。

歩く速度に関して、面白い統計があります。地方の人が東京に来るとなんかセカセカ歩いているように見えるそうです。調べてみるとこれは正解で大都市ほど速く歩く傾向があります。すこし前の統計ですが、全国で一番速く歩くのはせっかちな大阪人の大阪で平均時速5.76Km(秒速1.6m)、2番が東京で時速5.62Km(秒速1.56m)、ビリは鹿児島で時速4.79Km(秒速1.33m)だそうです。都会ですと仕事中だったり、急いで横断歩道を横切ったりで時間に追われることが多いせいもあります。これまた場所と曜日や時間帯にもよりますね。しかし上記速度はアメリカ大学の発表の65歳以上の平均時速3.3Kmよりは大分速いですね。65歳以上ってそんなに歩くのが遅いのかなと思う。

外国との比較ではどうでしょうか。日本人はよく”せっかち”のように歩くと思われています。しかし英国の大学チームの研究発表では、1番はシンガポールで時速6.16Kmととても速い。2番はコペンハーゲン(デンマーク)時速5.98Km、3番はマドリッド(スペイン)で5.94Km、そして東京は17番目で5.04Kmとなっています。計り方や時期の問題で、データには多少の違いが出てくるはずです。日本での統計では東京は時速5.62Kmなのでもっと上位になってきます。しかし一般に思われているような、日本人はせっかちな歩き方をしていることは当たっていないようです。多分、背が低く足が短いので、せっかちに歩いているように見えるのではないかと思います。 

脳は楽しく歩くと若返る」との題の本があります。これは歩くことは有酸素運動であり、「歩きながら考えるといいアイディアが浮かぶ」ことの別の表現です。歩くことはボケ防止にもつながるそうです。私は困ったことができるとよく歩きながらそれとなく考えてみます。そうすると不思議にいいアイデアがでてきます。静かなところでじっと考えるとどうもうまく頭が働きません。

ところで「ウォーキング」のことですが、よく汗水たらして、毎日同じところをわき目もふらずに何周も回っているウォーカーがいます。それはそれで何か計画と目的があるのでしょう。しかし私には楽しさと何かを発見することが感じられなく、もの足りません。私はウォーキングするぞと身構えてするのがあまり好きではない。普段着で散歩気分で歩きます。しかし時々は早く歩くようにもします。ウォーキングに散歩的要素を加味するともっと楽しくなります。景色を眺め、行きかう人を眺め、ちょっと面白い電信柱の広告に目を留め、時には携帯電話のカメラで撮りながら歩きます。すると色々なことがわかってきます。これが脳の活性化にもつながっているのでしょう。歩く道もいろいろと変えてみます。あとで疑問をもったことなどは調べてみます。歩く時間も人それぞれ都合がありますが、起床直後、夜遅くは良くないようです。時間が許せば午前10時、昼食前、午後3時頃がダイエットなど考えても良いと言われます。

脱線ですが、ある東京の会社の新入社員研修で、真面目一方の新入社員に,「渋谷の町をブラブラしてきて何か面白いことを見つけてきなさい」というのがありました。頭は良くて真面目だが、町を車で通りすぎるだけ、何の関心も持たず歩いているだけの社員は要らないと社長が言ったそうです。世間の中にこそ商売があるからだそうです。歩く効用も入っていることで意味深ですね。

歩くことは地味です。同じ足を動かすのでは、ランニングや登山のほうが目立ち、話題もあります。人類は類人猿から直立して歩き出してから大きく進歩したといわれています。このもっとも基本である歩くことをこれからも大事にしようと思います。皆さんも自分に合うペースと時間で歩いてみませんか?

近くの森では舗装道路ではない、土を踏んでの森林浴の散歩が楽しめます。

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「歩く速度が速いと余命が長い」米大学研究発表の記事

http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2781857/6642668

初心者のためのウォーキングについて解説

http://www.walking-guide.com/300/post_12.html

「脳は楽しく歩くと若返る」の本を紹介する「勝間和代さんのブログ」

http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2010/12/post-6783.html

時間帯別ウォーキングについて

http://www.walking-style.com/academy/study/009/jikantai.php

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