Jackと英語の木

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zoom RSS 招き猫は挙げ手と色に注意!/アメリカの招き猫は手が逆になっている

<<   作成日時 : 2015/04/09 19:11   >>

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世の中には、幸運や福を呼ぶと言われる縁起物が多くあります。以前、東京の世田谷区にある豪徳寺に訪問したことがあり、その時知った、招き猫の由来が面白く、その後、なんだかんだで、我が家には四つの招き猫が置いてあります。今のところ、特別なにか良い幸運が来たようなことはありませんが、平穏無事で暮らしていることを思うと、これが幸せかも知れないとも思えてきます。そこで今回は招き猫についてのお話です。

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●招き猫の由来

それは江戸時代、1615年頃のことでした。今の世田谷区あたりにあった、曹洞宗のとあるお寺の和尚さんは、猫が大好きでした。この猫好き和尚さんがあるとき猫に、「お前も恩を分かるのなら何か良いことを招いてくれるといいのだが」とそれとなく話をしました。しばらくして、夏のある日に、寺の前が騒がしく、和尚さん寺から出てみたら、由緒ありそうな武士が、鷹狩の帰りに寺の前を通るときに、さかんに猫が何か招くようなしぐさをするので、「どうも変だなと思い寺を訪ねてきた」と武士は言いました。この武士が突然の雷と豪雨と会って、寺の近くの一本の木の下で雨宿りをしていたところ、猫が招くので念のため、寺に移動してきたとのこと。

武士は、寺で和尚が出してくれたお茶などを飲んでしばらく休憩していると、依然として雷とともに豪雨が続いていました。それで和尚の説法などを聞きながら、さらに休んでいました。しばらくして、ようやく雨も止み、穏やかな天気になりました。その武士は、外に出て、当初雨宿りしてた木に雷が落ち、命を失うところだったのに気がつきました。武士は豪雨と雷で大変な災難に遭うところを、猫の招きのおかげで助かったとたいそう喜びました。その武士は彦根藩の城主井伊直孝でした。井伊直孝(1590〜1659)は彦根藩の2代藩主で、その後井伊家は、第二代将軍の徳川秀忠からさらに家光、家綱の3代にわたって幕府の重鎮となり、幕府政治に大いに貢献しました。幕末には桜田門外の変で暗殺された、大老の井伊直弼の墓も豪徳寺にあり、安政の大獄で処刑した吉田松陰の松蔭神社が、同じ世田谷線沿線の近くにあるもの、何か因縁めいたものが感じられます。

その猫が死んだ時には、井伊家は猫の墓を建てました。その後、幸運を招いた猫の姿を人形にし、それが招き猫の元となりました。これを縁に、この寺は井伊家の菩提寺となりました。井伊直孝の死亡の際に、直孝の院号「久昌院殿豪徳天英居士」にちなんで、この寺の名は豪徳寺と呼ばれるようになり、招猫観音が祀られて、招き猫は広まっていきました。今も寺の境内には、本殿に隣接して、招猫観音(招猫観世音菩薩)を祀った招猫殿があり、その左手には招福猫奉納所があります。そして1,000体を超える招き猫が安置されています。ここの招き猫は右手は上げていますが、小判は持っていません。右手を上げる猫は金運を招くと言われますが、井伊家ゆかりの寺なので、金銭への執着を緩めて小判は持っていないのです。

東京、世田谷区の豪徳寺

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豪徳寺、招福殿

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豪徳寺のたくさんの招き猫

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招き猫の伝承では豪徳寺が有名ですが、その他にも由来があります。

今戸神社(いまどじんじゃ)は、東京都台東区今戸一丁目の神社です。江戸時代末期、近くに住んでいたある老婆は猫を可愛がっていましたが、貧くてこれ以上は飼ってやれないとやむなく猫を手放しました。その後、老婆の夢枕にその猫が現れ、「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と告げました。老婆はその猫の姿の人形を今戸焼の焼き物で作って、浅草神社の横で売ってみたところ、世間の評判になったと言われます。今戸神社は縁結びの神社としても名高く、若い女性に人気があり、本殿中央に鎮座する2体の招き猫も拝んでいます。ちなみに猫の上げ手は右で、小判は持っていません。

今戸神社

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今戸神社の招き猫の像

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自性院は東京、新宿にありますが、ここも招き猫伝承があります。江戸城を最初に築いた武将として名高い太田道灌が、室町時代に、江古田・沼袋原の戦いで、劣勢に立たされ道に迷った時に、太田道灌の前に猫が現れて手招きをし、自性院に案内した。これをきっかけに戦いが有利になりました。太田道灌はたいそうこのことを喜び、この猫の地蔵尊を自性院に奉納したことから、招き猫伝承が広まりました。ここには大きな猫の像があります。

自性院(新宿区)

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自性院の招き猫像

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さらには京都市伏見区の伏見稲荷大社が招き猫の発祥との説もあります。どの説が正しいかはっきりしませんが、特徴から言えば、豪徳寺は1,000体を超す多数の猫、自性院は巨大な猫像で、今戸神社は縁結びと関連の人気で、それぞれ「招き猫のルーツ」を主張しています。

●招き猫の上げる手と猫の色の意味は?

右手(前脚)を挙げている招き猫は金運、福一般を招き、左手(前脚)を挙げている猫は人(客)を招くと言われています。両手を挙げた猫もありますが、それは欲張りすぎると「お手上げ万歳」になる意味も出てくると嫌う人が多いようです。 右手を上げているのは「オス」左手を上げているのは「メス」だそうです。

招き猫の色と運は下記の通リです。

白(三毛の猫):「福」、 黒:「魔」除け、疫除け、 金「財運」、 銀「長寿と繁栄」
赤:「健康」、 桃色:「愛情」、 青:「学業と仕事」、 緑色「安全」、 黄色「金運」


さまざまな色の招き猫があります。

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最近では陶器でできている招き猫ばかりでなく、金属やガラスでできた洒落た招き猫もあります。我が家にもガラスの一対(挙げた手がと右と左)の招き猫があります。
 
●招き猫あれこれ

日本では、9月29日を日本招猫倶楽部が招き猫の日と制定し、日本記念日協会も認定それを認定しています。「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合わせから9月29日になったそうです。この日の前後の土日には、各地で(三重県伊勢市のおかげ横丁、愛知県瀬戸市、長崎県島原市など)で福招き猫まつりが開催されています。

招き猫の生産地は愛知県常滑市が一番で、他の名産地として同県の瀬戸市があり、両方とも瀬戸物の産地であり陶器製の招き猫です。群馬県の高崎市では名物の達磨とともに、招き猫は同じ製法で作られています。最近ははプラスチック、金属、ガラスなどの製品も出てきて、デザインも多種多様になってきました。

招き猫のように乗降客を招く猫を願って、和歌山電鐵貴志川線の貴志駅では、三毛猫の「たま」が駅長(執行役員駅長になった)に任命され、評判を呼んでいます。この「たま駅長」をモデルにして、愛知県瀬戸市の招き猫メーカーは特製の招き猫を貴志駅に贈りました。

和歌山電鉄、貴志駅のたま駅長(執行役員)

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たま」は豪徳寺の猫の名前であり、豪徳寺商店街は「たまにゃん通リ商店街」と呼んでいます。また豪徳寺ゆかりの、井伊家のあった滋賀県彦根市のゆるキャラ「ひこにゃん」は、この豪徳寺の招き猫がモデルにして作られたとのことです。和歌山電鉄の「たま駅長」も多分、客を招く豪徳寺の招き猫がヒントと思います。

豪徳寺商店街の「たまにゃん通リ商店街」

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豪徳寺とゆかりが深い井伊家のあった彦根のゆるキャラ「ひこにゃん」は招き猫がモデル

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招き猫ミュージアム」というのが愛知県瀬戸市にあります。日本最大の招き猫博物館です。以前は「日本招猫倶楽部 招き猫ミュージアム」は、群馬県吾妻郡嬬恋村にありましたが2005年に瀬戸市に移りました。瀬戸市では「来る福招き猫まつりin瀬戸」が毎年開催されています。

瀬戸市の「来る福招き猫まつりin瀬戸」のポスター(2014)

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瀬戸市の「招き猫ミュージアム」

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招き猫ミュージアム(瀬戸市)詳細:
http://www.luckycat.ne.jp/index.html

また広島県尾道市には招き猫美術館があります。

招き猫美術館(尾道市)について:
http://www.ononavi.jp/sightseeing/museum/detail.html?detail_id=190

今の形の招き猫は日本発祥のようですが、実は世界の他の国にも猫のしぐさによる伝承があります。中国、唐の書物に「俗に言はく、猫面(オモテ)洗ひて耳を過ぐれば、すなはち客至る」とあります。これが日本に伝わって、招き猫に次第になったとも考えられます。ヨーロッパにおいては、猫が毛並みをそろえるなど体の手入れをする仕草をすると客が来るなどと言う伝承があります。日本の招き猫も実は猫が顔を洗うようなしぐさではないかとも言われています。豪徳寺の伝承話をみても、猫が武士を寺に招き入れた時に、雨が降っていて、「猫が顔を洗うと雨」ということわざと招き猫が関連しているようにも見えます。フランスでは「猫が顔を洗うと、すぐにく雲行きが怪しくなる」と言われていますので、どうも古今東西、猫が顔を洗うのは雨降りと関係があるようです。これは特定の動物が地震などを予知するような動きをするのと似ています。

ことわざ「猫が顔を洗うと雨」について
http://matome.naver.jp/odai/2138751802831866001

●外国でも人気の招き猫

招き猫の発祥は日本と言われますが、最近は外国にまでその人気は広がっています。

少し前、中国の春節の時期に多数の中国人が来日して、すごい量のお土産を買ったそうですが、その中には招き猫も含まれていました。愛知県の常滑焼の招き猫を目がけて、中国の春節(旧正月)に時期には、市陶磁器会館には、観光バスで多くの中国人が訪れました。そして常滑焼きの招き猫を数多く買っていったそうです。右手挙げ、左手挙げはもちろんのこと、特に金運を呼ぶ金色の招き猫が人気だったそうです。韓国の観光客も多く来て、縁起の良さで人気があったそうです。台湾でも招き猫は店先に置いてあるなど、招き猫は外国でも人気となっています。

中国人が好む招き猫:中国本土でも定着しつつあり、現地でも売っている。

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招き猫アメリカでも人気があり、お土産用や輸出用としても作られています。これらは "welcome cat" や "lucky cat" と呼ばれていて、猫がドル硬貨を抱えたものを "dollar cat" と呼んでいます。面白いのは、猫の挙げている手の方向が日本では手のひらを手前に向けているが、アメリカではそれとは逆向きで、手の甲を前に向けています。アメリカでは手招きする手のしぐさが、日本と逆で、手のひらを相手に向ける日本の手の招き方だと「向こうへ行け」になり、それでは具合が悪いので、日本と手の向きを逆にして作っているのです。アメリカのように手の甲を手前に向けると、日本では、いやなことや人間、または動物に対して、「しっしっ」と手の甲を相手に向けて追い払う動作があり、国により手のジェスチャーの意味するところが違うのは面白いですね。アメリカでも、ニューヨークなどの中国人街の店先には、日本と同じ形の招き猫が置かれているところもあります。

アメリカの招き猫:目が青く、手の甲を手前に見せていて日本とは逆。お腹には"$"を持っている。

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招き猫が、外国でこのようにに受け入れられている割には、日本ではその人気はもうひとつのような気がします。

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家に招き猫があり、最近、そのへんにいる猫が、なにか親しげに、私を見ると「ニャー」と鳴くので(あいさつと言われる)「招き猫」のことを書いてみることにしました。少し前にスタジオ・ジブリの「猫の恩返し」というアニメがありましたが、豪徳寺の話は正に猫の恩返しのようですね。

猫の毛並みをなでるしぐさは、どうも湿気と関係があり、一概に「猫が顔を洗うと雨」のことわざは迷信とばかり言えないようです。以前、猫は私の顔を見ると、すぐ身がまえるか逃げたのに、あるいいことを、ある時、猫にしてやったら、それ以来どこの猫も警戒しなくなりました。動物の感性ってすごいなと思いました。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
招き猫の由来面白かったです。あちこちで目にする招き猫ですが、そのような古くからの由来があったんですね。それにしても、その猫の色によって運が違うとか、今、一つも持っていないのでこれを考慮して購入したいです。手によるジェスチャー、日本と反対だと、英語のクラスで以前聞いたことがありますが、招き猫の手も反対だったんですね、でも知らない方にとっては不思議に思うでしょうね?
Anne
2015/04/10 21:53
anneさん
招き猫は自分で買ったのと、人からもらったものが家にあります。家では猫は飼っていないのですが、家族が猫好きで、猫の話やテレビを見る機会が多い。猫の習性、動作、鳴き方の意味するところがわかってきたので、猫も私に警戒しなくなったのでしょう。
今大河ドラマで吉田松陰のことをやっていますが、調べていくうちに、幕末の大老、井伊直弼に至る井伊家の由来が分かって江戸時代について参考になりました。
同じ意味なのにジェスチャーが違うことは、外国旅行中にうっかりしそうですね。イタリアのレストランで店の人を呼ぶとき、手招きを日本流にやったら向こうに行ってしまい、怒っていた人がいました。主な習慣の違いは思わぬ誤解を生むので理解しておいて方がいいでしょうね。
jack
2015/04/11 16:50
アメリカの招き猫の手が逆?

日本の猫の仕草が人を招いて居るように見えるのが面白いんだけど、アメリカの猫は後ろに手を振るの?
tamatebako
2015/05/09 15:45

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