Jackと英語の木

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zoom RSS 「ポン酢」の「ポン」はオランダ語?/「フルーツポンチ」の「ポン」はインドから?ー「ポン」の話

<<   作成日時 : 2014/07/17 19:24   >>

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私はいろいろな料理によくポン酢をつけて食べています。このポンとはなんでしょうか? ポンがつくのは、ポンカン、デコポン、ポンジュース、味ポン、フルーツポンチ、はてはじゃんけんぽんまで多種多様で、それぞれのポンはなんなのでしょうか?今回は私がこんなに多いポンについて疑問に思い調べ、わかったことを書いてみます。

★ポン酢のポンはオランダ語?

冬になると寒いので、鍋料理が多くなります。その鍋にはポン酢がかかせません。酸っぱい味と、柑橘類の味が微妙に絡んで鍋の中の料理につけると何とも言えない美味しさになります。ポン酢のポンは柑橘類のポンカンやザボンなどのポンと勘違いしてしまいますが、これはなんとオランダ語ponsから来ているのです。ポン酢とは、橙や酢橘、レモン、ライム、ユズ、カボスといった柑橘類の果汁に酢酸を加えて味をつけ、保存性を高めたものです。

今ではいろいろなポン酢があります。

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オランダ語で、柑橘類の果汁全般を表すpons(ポンス)は、英語の punch (パンチ、ポンチ)と同様で、酒類のカクテルも指します。インドのヒンディー語で「5つ」を意味する「panc」という言葉があり、5種類の材料から作られることからインドの飲み物にponsは由来するという説もあります。

日本への導入は、江戸時代にオランダから長崎に伝わり。卓袱料理の食前酒として使われましたが、日本では飲み物よりも、酢酸を加えて味を調え、保存性を高めた調味料として広まりました。このpons(ポンス)とい名前には、「ス」に「酢」の字が充てられ、「ポン酢(ぽんず)」という呼び方になったのです。日本ではそれまでレモンやオレンジなどの柑橘類にあまり縁がなく、ポンスに必要な材料である柑橘類の果汁をポンズと呼ぶようになってしまいました。そしてその保存性を高めるために酢を入れ、また醤油も入れて、それがポン酢醤油、『ポン酢』として広まるようになったのです。

現在、正式にポン酢と呼ばれるのは、ダイダイやユズ、カボスなどの柑橘類の果汁のみのものや、これに酢酸を加えたもののみです。これに対して、柑橘類の果汁に醤油や鰹節、昆布などを加えたものは醤油ポン酢(味付きポン酢)ですが、むしろこの方が一般的で、「ポン酢」の呼び名となっています。

●ポンカンのポンはインドの地名だって?

柑橘類が関係していて「ポン」が付く言葉というと、「ポンカン」や「ポンジュース」がありますが、これらの「ポン」は、それぞれの由来を持っています。

実は「ポンカン」の「ポン」は、原産国インド西部の地名「Poona」(プーナ)に由来しています。「カン」は柑橘類の「柑」から取りました。ではPoonaがなぜポンになるのか? 「Poona」を漢字で音写すると「椪」と書くそうです。これを中国読みにすると「ピエン」と発音するのだそうですが、その「椪」を日本語では「ポン」と読んだことから、「椪柑」は「ポンカン」となりました。また凸柑と書いてポンカンと読みます。ついこの漢字はデコポンと勘違いしてしまします。

ポンカン

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●ポンジュースのポンは日本一のこと?

ポンジュースはスーパーなどでよく見かけます。ジューズになぜポンがつくのでしょうか?その 「ポンジュース」は、愛媛県松山市に本社を置く飲料メーカー「えひめ飲料」の登録商標で、全国的に有名な果汁100%のみかんジュースです。

この「ポンジュース」という名前は、1952年(昭和27年)、当時の愛媛県知事・久松定武氏が、「日本一(ニッポンイチ)のジュースになるように」という思いを込めてニッポンからのポンを取って名付けたのだそうです。

ポンジュースをよく見るとポン(POM)と書いてあり、これは柑橘果汁のことのpons(ポンス)や、文旦pomelo(ポメロ)、果樹園芸学、果樹栽培法のことのpomologyなど柑橘に縁の深い名前にあるpomから選ばれたともいわれます。ポンはアルファベットでは「POM」と表記されるため、「Power Of Mikan」の略である、という変なうわさもあります。

ポンジュースのぽんはPOMと表記してある。

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★デコポンのデコとポンは何?

デコポンは、1972年に清見(きよみ)タンゴールとポンカンを交配して育成された柑橘くだものです。このため、ポンカン特有の隆起(デコ)が、発芽から開花期までの昼夜の温度較差が大きい場合にできます。若くて強い木ほどデコは出やすく、品種名は「不知火(しらぬひ)」といいます。デコが出ているからデコの名前が着きました。

さて「デコポン」は登録商標で、品種名の不知火のうち、一定の基準をクリアしたものだけが、その名を使用することができる、全国統一糖酸品質基準を持つ日本で唯一の果物です。

品種名の「不知火」は、初めて穂木が持ち込まれ、栽培された熊本の不知火町からとりました。熊本県では、不知火の中で糖度13度以上のものを「デコポン」の名称で商品化されました。こうして始めの頃は「不知火」以外には「デコポン」の名称を付けることが禁止されていたので、ほかの地方では「不知火」には、「ヒメポン」(愛媛県)、「キヨポン」(広島県)、「フジポン」(静岡県)、「ラミポリン」(鹿児島県)などさまざまな別の名前が付けられていました。しかし、同じくだものに、多くの違う名前があると、市場や消費者の間で混乱が起きてしまいました。このため、関係者で協議した結果、熊本県の「デコポン」に名称を統一することとなり、熊本果実連と日本園芸農業協同組合連合会(日園連)との間で商標権使用が認められ、こうした経過から、日園連の農協が出荷する「不知火」のうち糖度13度以上、クエン酸1.0%以下の基準をクリアしたものには産地にかかわらず「デコポン」のブランド名称を使用して良いことになり「デコポン」の名称が幅広く普及したようです。

凸があるデコポン

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さてデコポンのデコは分かりましたが、そのポンはポンカンのポンと同じく、原産国インドの都市名「Poona」からきたポンでポンカンと由来は同じです。デコポンに充てる漢字は特にないようですが凸椪と書いているところもあります。

★「味ポン」の「ポン」はなんの意味か

さて、今度は柑橘類ではありませんが、ポンが付いていてよく見聞するものに、ミツカンの「味ぽん」をがあります。さてその「ぽん」ってなんでしょうか?

これは、上述のかんきつ類をあらわすオランダ語のポンス(pons)に由来する言葉のポンです。かんきつ果汁に醸造酢を加えた“ぽん酢”を醤油で味つけした「味付けぽん酢」という言葉を縮めて、ミツカンは「味ぽん」と呼んでいます。これはメーカーの説明にも載っています。

味ポン

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★「ポン菓子」とは?

今度はちょっと違うぽんで、知らない方もいるかもしれません。

ポーンと大きな音がして、乾いた米がふかっとしたポン菓子になります。最近は見かけないようになりましたが、子どものころの、この菓子ができる光景を思い出すと懐かしい味してきます。これはポン菓子で、米や麦などの穀物を熱で膨らませたものに、砂糖などで味付けした菓子です。釜状の容器に穀物を入れて熱し、高温高圧になったところで一気にふたを開けて穀物内の水分を気化させることで、膨張しポップコーンのような食感の菓子になります。一気に蓋を開けるときに大きなポーンという音がするのでポン菓子です。

ポン菓子をぽんと爆発で作る機械

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できたポン菓子にもいろいろある。

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各地で呼び名があるようで、北海道では「ドン」、関東では「ばくだんあられ」とも言うそうです。

★「フルーツポンチ」の「ポンチ」はなんのことか?

ポンに似たものでポンチがついたものがあります。色とりどりのフルーツを混ぜ合わせた果物の食べ物がフルーツポンチです。フルーツは分かるのですが、ポンチはなんのことでしょうか?

果物でいっぱいのフルーツポンチ

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いわゆるフルーツポンチは、1923年、葛竝タ千疋屋2代目社長齋藤義政が名付けました。ヨーロッパから来たフルーツパンチ(カクテル)と、当時流行していた風刺絵のポンチ絵とを掛け合わせた造語です。「ポンチ」は英語の「パンチ」punchがなまったものです。風刺絵のポンチはあまり関係なく、単にネーミングに流行を取り入れただけだったようです。

ところで、英語の「パンチ」はヒンディー語で「5」または「5つの」を意味する「パーンチ」に由来します。パンチの元は、インドの飲み物でアラックといわれるもので、砂糖、レモン汁、水、紅茶または香辛料の5つの材料からできていました。またインドでは、紅茶の一種として、ティーポンチ(Tea Punch)という飲み物がありました。このティーポンチは、冷やした紅茶に5種類の果物を入れた夏向きの飲み物でした。インドに進出していたイギリス東インド会社の船員が、このパンチの製法をイギリスに伝え、イギリスはもとより、パンチはヨーロッパの他の国々に広まりました。それに果物を加えたのがフルーツパンチ(フルーツポンチ)(英: fruit punch)です。フルーツコンポートとも呼ばれます。日本ではアルコールは無いことが多く、代わりに炭酸水などを入れている。パンチボウルというボウルに入れて、柄の長い専用のお玉杓子でパンチグラスに注いで飲むこともあります。

パンチボウルと中身をすくう道具

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このpunchはオランダ語の「pons」となり、上述の日本の「ポン酢」のポンはオランダ語からとの由来にもなりました。辞書を引くと、「punch」には「げんこつ」、「穴を開ける」という意味もあり、ボクシングでパンチが強いなどといいますね。 また「フルーツにアルコールを混ぜて作る飲み物」とも辞書に出ています。

★「ポンチ絵」とは?

フルーツポンチの説明で、その名づけにポンチ絵が出てきましたが、これを簡単に説明します。そのは下記のようなものです。

*風刺や寓意を込めた、こっけいな絵や漫画。
*概略図、構想図。 製図の下書き、イラストや図により概要をまとめた企画書  などのこと。

こんなものもポンチ絵の一種です。

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英国の風刺漫画雑誌「パンチ(Punch)」からきたともいわれます。江戸時代の文久2年(1862)ごろ、英国人ワーグマンが横浜で発刊した漫画雑誌「ジャパン‐パンチ(The Japan Punch)」からとの説もあります。

余談ですが、かって若者に人気だった平凡社の「平凡パンチ」という雑誌がありました。殴るという意味の「パンチ」、それからパンチを効かせるの「パンチ」などいろいろな意味を込めてこの雑誌の名前だったようですが、ここから当時流行した頭髪のスタイルで、パンチパーマというネーミングの由来にもなりました。

★「じゃんけんぽん」の「ぽん「はなんのことだろう?

どちらが先に何かをするか決める場合、「じゃー!じゃんけんで決めよう」としてじゃんけんぽんをしますね。じゃんけんの語源は中国に関係有り、2人で行うから「両拳」(りゃんけん) 、チョキを示す「鋏拳」(じゃーちゅあん)の変化、「石拳」(じゃくけん、いしけん)の「じゃくけん」の変化、「蛇拳」(じゃけん)説、じゃんけんの広東語「猜拳」(チャイキュン)説など多くの説があり、どれが正とははっきりしません。

また英語圏の場合は、イギリスでは "Scissors Paper Stone" などと表現されることもありますが、世界じゃんけん協会のあるイギリス(現在の本拠地はカナダ)や、アメリカ合衆国など多くの国は "Rock-paper-scissors"(石、紙、鋏) という呼称が使われています。 日本での、手の形による、グー(石)、チョキ(鋏)、パー(紙)の三つによる勝敗決定と同じですね。

英語のじゃんけんはRock-paper-scissors

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さてではポンは何かと言うと、これは勢いよくじゃんけんをするには、じゃんけん。。。だけでは語呂が悪いので、勢いよくするためにポンをジャンケンにつけたのです。掛け声のホイが転化したという「じゃんけん+掛け声」「じゃんけんほい」説もあります。なお「じゃんけんぽい」と言うところもあります。

この頃では、じゃんけんの掛け声は「最初はグー」とやっているところも多いですね。これは昔からあったものではありません。これを全国的に広めたのは、コメディアンの志村けんさんだそうです。かってTBSで放映されていた「8時だよ!全員集合」で志村けんさんと仲本工事さんがジャンケンをする場面があり、そこで「最初はグー」という掛け声が使われたのが始まりで、これがしだいに広がりました。

ジャンケンの「最初はグー」は志村けんの「8時だよ!全員集合」から

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★京都の「先斗町」(ぽんとちょう)はオランダ語から

皆さんは京都の先斗町(ぽんとちょう)のことを見聞きしたことがある方も多いと思います。先斗町は京都市中京区ににあり、鴨川と木屋町通の間にあるいわゆる花街です。「町」と付くが地名としての先斗町はありません。先斗町通はあります。

京都、先斗町

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さてこの先斗(ぽんと)という地名はなんだか変とは思いませんか?それもそのはずその語源はポルトガル語のponto(「先」の意)にあるからです。なぜ「先斗」の字があてられたのかなどははっきりしません。

また、鴨川と高瀬川の2本の川に挟まれているこの地域のことを、2枚の皮に挟まれている鼓にたとえ、鼓の「ポン」と鳴る音に掛けて、「ぽんと」となったという説もあります。

さらに、掛け金をゲームの最初だけ(さきばかり:漢字では「先斗」と表記)に、全部かけるという意味があるカルタ賭博用語が語源ではないかの説が、ポルトガル語やスペイン語に詳しい、元銀行員によって発表されたこともあります。「地名研究第11号」。

かては、京の町にはポルトガル人宣教師が数多く滞在していたようで、先端、先、場所の意味を持つポルトガル語の「ポント」からとって「先斗町」と呼ばれるようになった話は信ぴょう性があります。

京都、先斗町はここです。

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ポン酢だけでなく、他の面白い食べ物、飲み物のネーミングについて書くつもりが、ぽんから広がって、随分、脱線的にドンドン行ってしまい、ぽんに絡むだけの話になってしましました。自分でもぽんって、どうしてこんなにあるのだろうと思いました。ポンチからさらに脱線して、いかれぽんちなども書こうとしましたが、長くなったので止めました。

ぽんの広がりを楽しめましたか?

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コメント(2件)

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Jackさん、ポンの広がりを楽しめました。ただし読み進めるのは楽しいので苦になりませんが、一度では覚えられません、三,四回分の内容があります、調べるのも大変だったことと思います。普段疑問に思ったこともないものばかりですので、日常生活で、食べたり、飲んだりするとき、ここに書かれた説明を思い出し、何回も読みに来るつもりです。名称の由来を読みながら、すごく知識が広がったように感じました。それにしても知らないことばかりで驚いています。
Anne
2014/07/17 22:56
Anneさん
ちょっと調べただけで、「ぽん」に関連することが次から次へと出てきで、自分でも驚きました。どこまで広げるか、どうまとめるか思案しました。他にも面白いネタがありましたが、それらは今回はやめてそのうち書く事にしました。

暑くなってきたので、先日近所の人が収穫したスイカを頂いて、フルーツポンチにして食べました。甘さと、いろいろな果物の味、冷たさが混じって、暑い折ほっとした感じになりました。

昔、先斗町に行って、なんでこんな変な字と読み方をするのか変に思ったことがあり、しばらくの間そのままでしたが、ある時それが分かりすーとした覚えがあります。今は疑問を持ったらなるべく早く調べるようにしています。
Jack
2014/07/18 16:42

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