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zoom RSS Ham actorは大根役者/Ham(無線)は3人の名前からーHamをめぐる話

<<   作成日時 : 2013/12/06 16:29   >>

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英語で"Ham"という単語があります。このHamにはいろいろな意味があり、いわくがあります。では"Ham"をめぐる話をお楽しみください。

★大根役者は英語ではハム役者(Ham Actor)になるのはなぜ?

下手な役者のことを「大根役者」といいますね。少々演技がまずいくらいならこの言葉は使わず、どんな役をしても、どうしようもない程下手な役者が大根役者です。しかしこれを英語では"Ham actor"(ハム役者)といいます。ではどうして日本では「大根」で、英語では"Ham"なんでしょうか?

日本では、何をやっても演技が下手でどうしようもない役者を「大根役者」と言います。ではなぜ下手=大根なのか?それには諸説があります。

・役者の付き人、予備の役者のことを「ダイコウ」と呼んだことからからきている。かって、歌舞伎の立役者が顔料を落とす際に、大根を使っていたので、大根を立役者の脇で切っていたお付き人のことをダイコウ呼んでいた。ここから下手な役者を連想して「大根役者」となった。

・大根はとても消化が良く、他の食べ物の消化を助ける作用がある。どんな調理法でも食べておかしくならない、すなわち「当たらない」、さらに「すぐ下ろされる」ということから、下手な役者=大根役者のことになった。

・素人のしろにかけて、白い大根を連想したことから。

・芝居で、張り子の馬の脚の役しかやらせてもらえない役者をもじって、その足から大根足、大根役者の連想となった。

・下手な役者ほど外見を気にして、大根のように白粉を塗り表面をつくろうから。

白い大根

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芝居の馬の脚から大根役者?

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さて、英語では「大根役者」は"Ham actor"となります。日本では大根で英語圏ではHam(ハム)とはなぜでしょうか?これにも諸説があります。

amateur(アマチュア)」がなまってhamになった。

・シェークスピアの有名な劇、「Hamlet(ハムレット)」に対して、下手な役者ほどハムレットの役をしたがるから。またそのハムレットの芝居は下手な役者など、誰がやっても比較的ヒットするから。

・役者でも下位の給金が少ない役者ほど、メーキャップ落しにハム肉の脂を使っていたから。

・アメリカの「Hamish McCullough」が主催する劇団「Ham's Actors」が全然当たらかったことから。

・ミュージカルで歌われた「The Ham-fat Man」は不器用な人間を賞賛することから「hamfatter(ハムファッター)」と言われ、されに略してham。また、このミュージカルの出演者たちは顔を黒く塗っていて、その下地にハムの脂肪を使ったからという話もあります。アメリカで、19世紀末ー20世紀初めにかけて盛んだったミンストレル・ショウ(minstrel show:黒人に扮した白人の歌舞や漫才のショウ)において,顔に塗った黒いスミを落とすためにブタの腿肉の脂肪(hamfat) を使ったことからとの話もあります。

"Ham actor"のhamは単に演技が下手なことだけでなく、「演技が過剰で下手な役者」を意味します。 英単語には"ham-" の付く単語がありますが、いずれも「不器用」的な意味合いを持つものが多い。Hamには道化者のような意味があり、"ham it up", "ham up" は誇張した演技をすることの意味から自然な演技ができない素人の役者をのことになります。

ハムレット(Hamlet)の劇

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★無線のHamは3人の名前からできた。

アマチュア無線家のことを「ham(ハム)」と呼びます。無線家=hamとは、なんとも変ですね。"Ham"とは、実はアメリカ、ハーバード大学で無線局を開設した3人の名前からとったもので、「Albert Hyman」「Bob Almy」「Peggie Murray」の頭文字を並べて"ham"としたものです。彼らは1908年、アマチュア無線局を開局したハーバードラジオクラブのメンバーでした。始めは "HYMAN-ALMY-MURRAY"と姓のほうの名前の羅列で呼ばれていましたが、めんどくさくなり、短縮されて姓の二文字となり、 "HY-AL-MU" となりました。

しかし思わぬことが起こりました。1909年、メキシコの船舶で ”HYALMO”と呼ばれる無線ができて、アメリカのアマチュア無線局 ”HYALMU”と呼称が似ていているために、無線交信に混乱が生じてきました。そこでやむなく、名前の頭文字を 一文字づつ取って ”HAM”と変えていったのです。

アマチュア無線の開始のころは、今の電波法といったような規制、法令もなく アマチュアは独自の符号を使い、その周波数も自然に定着していきました。当時、 商業放送が使っていた電波もありましたが、質において、むしろアマチュア無線局の方が優れていることもありました。

拡大してゆくにつれ、アマチュア無線と商業無線で混信が起こり、これがワシントンの議会で問題になり、アマチュア無線の活動を規制する法案が議会に提出される事態になったのです。1911年、ハーバートの無線局の一人、Albert Hymanはこれを憂慮して、ハーバード大で無線論争を講義に取り上げて、そのコピーを、上院議員のデイビッドウオルシユ氏に送りました。彼の手紙は上院議員を動かし、彼はHymannから直接事情を詳しく聞きました。Hymannはアマチュア無線のはじめからの経過と、今苦境に置かれている現況を熱心に説明したのです。もしこの厳しい法案が議会で成立すると、アマチュア無線局に課せられる厳しい負担金と活動規制で、これ以上は続けることには絶えられなくなり、大半のアマチュア無線局が閉局に追い込まれることになると、上院議員に必死に訴えました。

そして議会での討議が始まりました。 立場が弱いアマチュア無線局は”ハムham”の呼称で世論やメディアから親まれ、多くの声援を受けました。議会の委員会では”ハムham”達の証言が続きました。こうして、これを機会にアマチュア無線局は広く”Ham/ハム”と呼ばれることが浸透してゆきました。このようないきさつから、アマチュア無線局は"Ham"と呼ばれるようになり現在に至っています。

今ではアマチュア無線ファンのための雑誌もあります。

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<Hamの話いろいろ>

★食品の"Ham"という言葉はどこからきたのだろう?

食べ物に"Ham"ハムがありますね。紀元前3500年ごろバビロニアやエジプトに生ハムが生まれたそうで、ずいぶん古い歴史があります。 中国では4800年前から豚が飼育されていて、「鹹(ハン)」と呼ばれるハムのようなものが作られていたらしい。Hamハムの語源はこの「鹹(ハン)」からという説もあります。古いハムの製法は、塩漬け、乾燥、もしくはその混合方式で作られていて、今より単純な方法でした。日本には、ようやく幕末にオランダから長崎に伝来しました。

"Ham"を辞書で引くと、豚の腿肉(ももにく)の意味があります。古い言葉で"ham"は、「鉤に掛けられた物」すなわち、肉を鉤に引っ掛けて炉の煙に燻して保存したものを意味していたようです。豚肉を脚から吊るして保存したことから、Hamは次第に豚の腿肉を塩漬けして乾燥したもの、それから取り出される豚肉の加工品を指すようになりました。"hang"(吊るす)はここから出た言葉であるようです。

ハムサラダ

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★Hamは町、村の意味がある

辞典では、"Ham"には「町」や「村」ことを意味するともあります。はるか昔、横になって休むところを"heim"と呼んでいたようで、heimが"ham"に変わって町、村を意味するようになりました。家族が住む家のことの"home"もここから派生しました。

イギリスには"ham"がつく町や場所が今でもあり、それぞれ意味があります。

バッキンガム: Buckingham = Buck ing ham:バーム族が住む村
ノッティンガム:Nottingham = Nott ing ham :スノート人が住む村
バーミンガム: Birmingham = Birm ing ham :ベルム人が住む村


ロンドン、バッキンガム宮殿の衛兵交代

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他の国では、ボヘミア:"Bohemia"があります。BoはBoi(ボイ族)で、hemはhamで、Bohemiaはボイ族の住むところ」の意味になります。

ドイツのハンブルグ"Hamburg"は、Ham=home+burg=城塞、市、町からと言われますが、このhamには他に、「森、茂みや湾」という意味があるとの説もあります。食べ物のハンバーグ"hamburg"は、ドイツ人がアメリカに移住して作っていた、ひき肉料理を、ドイツからの移民が一番多く出発した港町hamburgにちなみ、ハンバーグ"Hamburg"と呼ぶようになったと言われます。

おいしそうなハンバーグランチ

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★Hamを使った英語表現

"Ham"を使った表現を書いておきます。あまり良いことのではないものが多いですね。

ham hand :とても大きな手、.不器用なこと

ham (it) up :誇張した演技、大げさな演技をする

go ham :一生懸命になる、力を尽くす

ham and egg reliever :野球で敗戦処理投手

ham-and-egger :並の人 (ham and egg : ハムエッグ)

Ham actor/actress :大根役者(上述説明参照)

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"Ham"だけでもこのように種々の事柄があります。私は、ほとんど毎朝ハムとパンを食べています。ここに書きませんでしたが、食品の"ham"にもいろいろな種類のhamがあり、興味深い由来があるものもあります。でも"ham"にはあまりいい意味のことがないのはどうしてでしょう?ひとつ良いのは一生懸命にするの"go ham"ですね。"I went ham to write this blog." こんな感じで使いたいですね!

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
大根役者、ham actorのいわれがたくさんあって面白いですね、それにしても決定打が無いのでさらに面白くなってしまいました。メーキャップの洗顔に洗顔オイルが一番適していると言われていますが、昔から役者の化粧落としにハムの油を使用していた事を知り驚いています。私も一時期使用していましたが、使った後、手がべとべとするので違う製品で代用しています、しみとなって残るかなと心配しながらですが。盛りだくさんの話題で楽しかったです。
Anne
2013/12/06 17:31
anneさん
同じことを表現するのに日本と西洋が違うものがよくあります。日本語で覚えていて、その直訳でアメリカ人に話している人の横にいたことがあり、こちらがヒヤヒヤしました。

お化粧方法、その落し方も時代と国により違いがあるようで、これ一つだけでも別の記事ができそうです。

イギリス、ロンドンのバッキンガムは観光でよく行くところですが、こんな地名の由来を知っていたらより面白いでしょうね。ヒースロー空港Heathrow Airportの名前もヒース(heath)が多く茂る集落(row)にちなんだ地名だそうです。

このような記事に関連した英語表現をついでに覚えると忘れないですね。
Jack
2013/12/06 19:10

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