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zoom RSS 「冬来たりなば春遠からじ」 ーイギリスの天候とことわざ

<<   作成日時 : 2013/02/22 19:33   >>

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今年の冬は寒い日が続きます。しかし立春を過ぎたあたりから、日差しは何となく春めいてきました。いわゆる三寒四温で、寒い、あたたかいを数日おきに繰り返しながら、次第に春に近いずいてゆきます。

今回はこんな微妙な時期について、イギリスの天候と英語のことわざ絡ませてことわざづくし的に書いてみました。読みながら、ことわざを覚えるのに良いようにしてみましたので、楽しみながらことわざもそれとなく覚えてみてください。

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春を待つ気持ちはどの国にもあるようです。今の心境は次のようなものでしょうか。

If winter comes, can spring be far behind.
冬来たりなば春遠からじ

これは英国の詩人、シェリーの詩の「西風に寄せる歌」の一節からのことわざです。「つらい時期を耐え抜けば、幸せな時期は必ず来る」というたとえで言っています。長い冬を耐えて春を待つ気持ちの表現として良いですね。

丁度1年前に、このブログで、イギリスの春のことわざを書きました。そのことわざは下記の通りで、詳細は該当ブログページをご覧ください。

When you can tread on nine daisies at once, spring has come.
ひな菊の花を九輪一度に踏めたら春が来た証拠。

http://jack8.at.webry.info/201102/article_4.html

ひな菊(Daisy)

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こんなことわざを言って、早く春が来たことを実感したいですね。Daisy(デイジー)は日本ではひなぎく(雛菊)で、お雛様の頃の花です。イギリスではもともとはDay's eye(日の目=太陽の花)と呼ばれていたが、Day's eye---Dayseye---Daisyと呼び方が変化しました。この花はイタリアの国花であり、恋占いに使われたことから、イギリスでは「愛のものさし(メジャー・オブ・ラブ)」と呼ばれます。「マリアの花」(聖母の涙から生まれてきたとされる)とも言われます。そういえば昔、グループ・サウンズのタイガース「花の首飾り」の歌を歌っていましたが、その花はひな菊で、歌詞にも出てきてとてもきれいな曲でした。


イギリスの12ヶ月を表現する言葉があります。どちらも島国で、大陸から少し離れたところに位置していますが、天候の様相はだいぶ違うようです。シェリダンという人がイギリスの12ケ月を次のように表現しています。

「1月は雪深く、2月は水が出やすく、3月は風強く、4月は雨しきり、5月は花ざかり、6月は木立茂り、7月は木の間がくれ、8月は刈り入れ、9月は茶子あふれ、10月は微風が吹き、11月は声かわき、12月は凍りつき」

この中で特筆なのは、日本の春雨、梅雨、秋雨などに比べて雨の表現が少ないことです。まもなく春、イギリスでは最も変わりやすい気候だそうです。

これに関連して、イギリスには春3月と4月について、こんなことわざがあります。

March winds and April showers bring forth May flowers.
3月の風と4月のにわか雨が5月の花を運んでくる。

3、4、5月のイギリスの気候を絡ませた、おもしろいことわざですね。March windsは省略されて、April showers bring May flowers.のみでもよく使われます。3月に冷たい強い風が吹き、4月に雨が降ってようやく5月に花が咲くというイギリスの気候から、「なんでも努力や苦労があってこそ花は開くのですよ」との意味のようです。

日本でも「二月の雪、三月の風、四月の雨が美しい五月をつくる」といいます。イギリスのことわざと比較して、この季節は島国同志似ているのかなとも思います。4月の雨は春雨、季節の変わり目の雨ですね。このイギリスのことわざは気候のことだけではなく、他にも「悪いことの後に良いこともあり、予測しがたい」という意味でもあります。これに似ているのが日本では「人間万事塞翁が馬」ことわざですね。

この「人間万事塞翁が馬」に似たイギリスのことわざが有りました。

Joy and sorrow are today and tomorrow.
今日の喜び明日は悲しみ。

A joyful evening may follow a sorrowful morning.
悲しみの朝の後には喜びの夕べが訪れる。

Every cloud has a silver lining.
どの雲にも銀の裏地がついている。
(意味:どんな暗雲でも、反対側では太陽が明るく照っていて、雲も銀色をしている=どんな不幸にもよい面がある)

また「雨降って地固まる」のようなことわざとも取れますね。雨が降って良くなることには次のようなことわざもあります。

The falling-out of lovers is a renewing of love.
恋人同士の喧嘩は恋を新たにする。 すなわち「雨降って地固まる」のようなことです。

After a storm comes a calm.
嵐の後には凪が来る。

これも 雨降って地固まるのようなものです。または、「待てば海路の日和(ひより)あり」に近い意味でもあります。でも雨ばかりのことでは、次のようなのもあります。

It never rains but it pours.
降れば必ず土砂降りーー>「二度あることは三度ある」に近い意味です。

雨降って固まらないこともあります。

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日本でも春一番がそろそろ吹きそうですね。イギリスでは3月は次のように言い表すらしい。

March comes in like a lion and goes out like a lamb.
3月はライオンのようにやってきて子羊のように去っていく。

3月はライオンのように荒々しく始まり、子羊のように穏やかに春を迎えるの意味です。日本の春一番や三寒四温のような感じかな?日本でも、このことわざからなのか、3月初旬に春一番のような強風のことをライオンと呼ぶと聞いたことがあります。映画の「三月のライオン」(矢崎仁司監督1992年)というのがありましたが、どうもこの映画のタイトルはこのことわざを意識したものらしい。

映画「三月のライオン」

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ところで、5月にはこんなことわざがあります。

Cast never (or, cast not) a clout till May is out.
5月が来るまでは冬服は脱ぐな。

イギリスは日本よりはるかに北方に位置し、寒さは厳しく、5月までは薄着になるなとの用心の呼びかけです。(clout は古い英語で、コートや衣類のことです。)

さて5月をすぎると今度はがちらついてきます。こんなことわざがあります。

One swallow does not make a summer.
燕1羽で夏は来ぬ。

ツバメをたとえ1羽見たからといって、夏が来たとすぐに思ってはいけない。2羽3羽と見なければ夏がきたとは確証できないとの意味です。日本で言えば、「早がってんは禁物」、ちょっと違うが「獲らぬ狸の皮算用」ですね。要するに、「一部の兆候で全体の傾向を決めつけてはいけない」ことを言っているのです。

ここでこのブログの冒頭に書いたひな菊(daisy)のことわざに継ながってきます。「一部を見て全部を推し量ってはいけない」に関連して、ひな菊ことわざには9よりもう少し多い数のものがありました。

1. When you tread on nine daisies at once, spring has come
ひな菊の花を9輪一度に踏めたら春が来た証拠。

2. It is not spring until you can plant your foot upon twelve daisies.
ひな菊の花を12輪足で踏むまでは春ではない。

上記1と2、対立するようで変ですが、物事には必ず表と裏、右と左、上と下のように反対、もしくは角度を変えて言うことがよくあり、ことわざにもその傾向ものもが多々あります。

イギリスと天候の話、春だけにしようと思っていたら、夏の話題まで来てしましました。このあとの季節のことはまたの機会にして、今回はこのくらいにしておきます。

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ことわざも知っていて、それをそれとなく会話の中にうまく入れるとシャレていいもんですね。

あの亡くなったダイアナ妃が、チャールズ皇太子との離婚の前年(1995年)、BBCテレビのインタビューの中でことわざをうまく入れて、次のように語った話があります。

「この結婚には三人いましたから、少々混みすぎ(crowded)でした」と話しました。すなわち三人の中には、夫の不倫相手のカミラ夫人が含まれるのです。日本人の多くはただ話として聞いていただけでしたが、分かった人には、当時、悲しみの中にもウィットを失わないダイアナ妃の話し方に共感を覚えた人もいました。ダイアナ妃のこの言葉には明らかに、次のことわざが隠されていました。

Two is company, three is a crowd.
二人では仲間、三人では群衆

この話には、このようなイギリスのことわざのニュアンスがあったのです。イギリスの上流、知識階級は、会話のなかで、いかにことわざやウィット、ユーモアを巧みに使うか教養の深さを示すものとされていた時代があり、その伝統が今も受け継がれているのがこの話からも伺えますね。

私には少々縁遠い話ですが。。。。。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ザ・タイガーズの動画の美しい景色を見ながら歌を聴き春が待ちどうしくなりました。ところで、私の知っていることわざがあってうれしいです、Every Cloud Has a Silver Lining,以前英語のクラスで学習した事があります、それに昨日見た映画の題名が”Siliver Linings Playbook" (世界に一つのプレイブック)です。英語のタイトルのように、雨降って地固まるですね、人生く暗いつらい事ばかりでないとメッセージをこめているんでしょうが、日本のタイトルはあまり内容を表していないように見えますが、原題のままだと問題ありなんでしょうね。私も以前だったらわからなかったと思います。ことわざを生活に取り入れるぐらいのユーモアのセンスを持ちたいです。ダイアナさんのインタビューさすがですね。
Anne
2013/02/24 21:00
Anneさん

タイガースの「花の首飾り」は私がとても好きな曲で、最近では、歌が綺麗なので、CMや合唱曲にも使われています。

"Every cloud has a silver lining."これは良いことわざですね。どんな嫌なことでも、すぐその裏には良いことが潜んでいます。物事は受け止め方次第ともいえます。"it's always darkest before the dawn"(夜明け前が一番くらい)同じで、嫌なこと、暗いことの後には、明るい希望がすぐそこに見えているのです。"If winter comes,can spring be far behind"も似たような意味合いを持っていますね。

ダイアナ妃のように、それとなく会話、英文にことわざなどうまく入れるようになるのはいつのことでしょう?
Jack
2013/02/25 15:55

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