Jackと英語の木

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zoom RSS 「ゴマすりは英語で"Apple Polisher"(りんごみがき)とはどうして?ーりんごの話;その2

<<   作成日時 : 2012/05/06 16:15   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 8 / トラックバック 0 / コメント 2

前回の記事でりんご(Apple)のことを書きましたが、まだ面白い話題があるので、今回もりんごと関連のことにします。「ゴマすり」と「りんご」についてです。

●「ゴマすり」のことを英語で"Apple Polisher"(リンゴみがき)というのはどうして?

「ゴマすり」とは、気に入られようとして、相手に媚びって、自分の利益をはかろうとすることを言います。ではどうしてゴマをすったら、相手に媚びへつらうことになるのでしょうか?それにはいくつかの説があります。その昔商人が、お世辞などをいいながら相手に売り込むときに、もみ手をしていたが、そのもみ手の様子から、左手をすり鉢、右手をすりこぎに見立てて「ごますり」と言った。またすり鉢でゴマをするとゴマの油が滲み出てきて、鉢のあちこちにベトベトつくことから、その様子がベトベトとへつらうようなので「ゴマすり」というようになった。その他では、寺ではごまをするのも修行のうちですが、その様子からの説で、子坊主が一生懸命ごまをするとそこの和尚のご機嫌がいいということから「ゴマすり」になった。いろいろな説がありますが鉢のベトベト説が有力のようです。

ゴリゴリと「ごま」をすります。この様子が「ゴマすり」の言葉のもとになりました。

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ところでアメリカではこのゴマすりのことをApple Polisher(りんごみがき)と言います。りんごをみがくのがどうしてゴマすりの意味になるのでしょうか?まともに日本語から英語直訳ではgrind sesame seedsです。“ゴマすりをする”、は英語ではsuck upと言います。この意味はおべっかを使う、取り入るなどのことであり、ゴマすりの意味にもなります。しかし他の面白い表現があります。それがApple Polisher(ゴマすりの人)(Apple polishing;ゴマすりすること)です。

Apple polisherという言い方は、当時、りんごは健康に良いと思われていて、先生に取り入ろうとする小学生が、ぴかぴかに磨いたリンゴを先生に贈ったことに由来しています。リンゴが体に良いことを表現したことわざとして;An apple a day keeps the doctor away.(1日1個のリンゴを食べれば医者はいらない)もあります。

ゴマすりには他の言い方もあります。口語ですが「 brown-noser 」は「ごますり野郎」を意味します。ちょっときたない言葉ですが、お尻の穴まで ゴマすりのための花を差し出すところから 茶色の鼻(brown-noser)という表現がでたようです。「ゴマをする」は普通には、flatter (お世辞を言う/媚びへつらう)、またはsuck up(おべっかを使う/ゴマすり)になります。Brown-noserは普通の会話ではあまり使わない方がいいですね。

"Apple Polisher"は「ゴマすり」

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さて、ほかの国ではゴマすりは何と言っているのでしょう?ちょっと例を挙げてみます。

・イギリスではyesmanで、なんでもイエスという人
・ドイツではradfahrenで自転車に乗るのこと。「身をかがめてぺダルをこぐ姿がペコペコしてる様子」からゴマすり?
・スペインではchupa medias:靴下舐め、lame-botas靴舐め。
・フランスはcireur de pampes:靴磨き、passer de la pommade:靴磨きワックス

その他にも各国で違う言い回しがあるようで、ところ変われば品変わるのたとえ通りですね。

★ゴマの話

ごまが出てきたのでちょっと脱線します。「ゴマすり」は上述で判りました。ところで「ごまかし」という言葉があり、私たちはよく使っています。「ゴマ」はわかりますが「かし」はなんでしょうか?その昔、江戸時代、文政年間にあったお菓子で「胡麻胴乱(ごまどうらん)」というものがありました。このお菓子は小麦粉とごまをまぜてこね、さらに焼いて膨らましたものでした。ごまからのとてもよいかおりはしますが、その中味はからっぽででした。このお菓子の様子から、見かけはいいけど中身のないもののことを「胡麻菓子」(ごまかし)というようになったのです。漢字の「誤魔化し」というのは当て字だそうです。この「ごまかし」には別の説もあります。昔から味をよくするために、ごまは日本食に良く合って使われてきました。ごまを加えることにより味をよくする、すなわち「ごま味化する」が転じて「ごまかす」「ごまかし」になったという説です。

もう一つ、ゴマの話をします。「アリババと盗賊」で洞窟の扉を開けるのに「ひらけゴマ」って言いますね。英語にすると「open sesame」です。これにもいろいろと説があるのですが、一つは、熟したごまの種子がポンと、さやからはじけて飛ぶ様子にからと言われています。このごまの種子がはじけて、ポンと飛び出る勢いのよさから「早くポンと出てくれ!=扉よ開け!」という願いがこめられた呪文となったらしい。原文では「open sesame」ですが、これは本当は「解決の鍵」という意味であり、原文では謎を解くためにとなえた呪文であったのが、直訳では「ひらけゴマ」と訳されてしまいました。参考にその部分の英文を書いておきます。

Ali Baba, remembering the words of the captain, went to the hidden door and said, "Open, Sesame."(盗賊の頭の言葉を覚えたアリ・ババは、隠し扉に近づいて「開けゴマ」と言いました。)

アリババが叫んだ"Open sesame"は開けゴマ?

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さて、「ごま」の原産地は、いったいどこなのでしょうか?。それは熱帯アフリカのサバンナ地帯と言われます。原産地はインドと考えられていたこともありました。しかし現在では、ごまの野性種が多いアフリカのサバンナ地帯が原産地であると言われています。歴史的にはエジプトのナイル川流域で、紀元前3000年以上も前から栽培されていたようです。食用油や灯油、食品の一部として使われていたことが、エジプトの記録に残されています。ごまはエジプトからヨーロッパ、アジアに次第に伝わっていった見られています。

●万有引力発見のきっかけとなったニュートンのりんごの木の子孫は日本に来ていた。そして宇宙にまで行った。

ニュートンは1642年イギリスのロンドンの北方、リンカシャーの農家に生まれました。彼は23歳だった時(1665年)、庭にあったりんごの木からりんごが落ちるのを見ていて、「万有引力の原理」の発見になるヒントを得たと言われています。そこの初代のりんごの木は枯れてしまったのですが、枯れた原木で作った椅子や、残ったりんごの木は、今も英国王立協会と天文台に保存されてます。そのりんごの木が枯れる前に、保存を図った子孫の木は、今もイギリスの国立物理学研究所に移植され、育っています。ニュートンのりんごの木の分かれは、世界各地で見ることが出来ます。そして1964年に、その木からの接木が日本にも持ち込まれて、東大付属小石川植物園で育てられていて、今も見ることができます。さらにここから各地へ接木が送られ、秋田県、埼玉県、新潟県などにも移植されました。

ではニュートンのりんごとはどのようなものでしょうか? それは(flower of  kent)「ケントの花」と呼ばれる品種であり、酸味が強くて、日持ちもあまり良くなく、収穫前に落果する性質が強い品種と言われています。りんごの実としては、日本では国光、紅玉がどうかといわれましたが、紅魁(べにさきがけ)が近いのではと言われます。

東大、小石川植物園のニュートンのりんごの木(上)。説明看板もある(下)。

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ニュートンが、「万有引力の原理」を発見するきっかけとなったリンゴの木が、宇宙にまで行って無重力を体験したことがありました。ニュートンの木の子孫からとった高さ約10センチほどの小株が、2010年アメリカのスペースシャトル「アトランティス」で宇宙に運ばれました。イギリスのピアース・セラーズ宇宙飛行士が、宇宙ステーションへの公式携行品として持参しました。またその際、ニュートンの肖像画もアトランティスに「同乗」しました。りんごの実はついてなかったので、宇宙で重力の実験はできませんでした。でも実が付いていても、無重力では浮いていただけかもしれませんね。

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りんごは体に良いと言われます。甘くて、カリッとした食感は、なんともたまらないですね。以前の記事で”「隣の芝生は青い」を英語で、”The grass is always greener on the side of the fence.”と紹介したことがありますが、もう一つの言い方があります。それは”The apples on the other side of wall are the sweetest.”直訳では「 壁の向こう側のリンゴが一番甘い」ですが、本当の意味は日本語の”「隣の芝生は青い」になります。りんごの「甘さ」が芝の「青さ」にとって変わった言い方で、文化の違いが出ていて面白いですね。。

りんごのなんとも言えない甘酸っぱい感じで、思い出しました歌があります。それは青春時代に好きだった島崎藤村の「初恋の歌」です。これを見ていたら、あの頃が懐かしく、なんともいえない気持ちになりました。それでは、最後にこの歌を味わいながら終わります。

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「初 恋」 島崎藤村

まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情に酌みしかな

林檎畑の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ


歌の状況:リンゴの木の下でよく好きな少女と会った。そこへ至る道は、自ずから(おのずから=自然と)細い道が出来ていた。普段誰も通らないようなところなのに、なぜこんな道ができるほど踏み固められているのでしょう、と少女が恥ずかしげに相手に言っています)

藤村の初恋の女性と言われる人。

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みなさん、これを読んで、甘酸っぱくなりましたか?私もまた、りんご口にしながら、この歌を味わってみようと思います。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
Jack さん、島崎島村の初恋、最初の部分しか覚えていなかったです。本当に甘酸っぱい気持ちになりますね、昔食べた林檎の味を思い出します。以前の英語教室で覚えているりんごについての慣用句があります。”Apples and Oranges" or "comparing apples to apples" 何かを比べる時、同じ土俵にあるものを比べなさい、良し悪しをはっき見極めるために。りんごにまつわる話、楽しいですね。
Anne
2012/05/08 16:36
Anneさん
島崎藤村のこの歌の現地と言われるところへ、かって行ったことがありました。この歌を思い浮かべながら、りんごの木の下の、まだ若い二人を思い浮かべました。千曲川旅情の歌の懐古園にも行って、歌を思い浮かべました。若い頃、結構、藤村が好きでした。

AnneさんのAppleのことわざは知りませんでした。面白い表現ですね。りんごは欧米ではみじかな果物なので、ことわざや慣用句、社名などに多いですね。今りんごは季節外れで、とても高くなっているので、あまり食べれないのが残念です。
Jack
2012/05/08 18:40

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