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zoom RSS ワインを楽しみながらコルクの話をしましょう!

<<   作成日時 : 2011/11/06 10:00   >>

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ワインが好きで、楽しみはまずコルクの栓を抜くところから始まります。ワイン・オープナーでくるくると回転させて、最後にコルク栓がスポンと抜けるととたんにワインの香りがプーンと匂ってきて、どんな味だろうとの思いが出てきます。このワインを飲むまでの一種の儀式のようなことがまた楽しみなのです。ワインの栓はコルクが多いのですが、金属製のスクリュウ型やコルクに似た材質のプラスティク製のものなどいろいろとあります。このワインの栓に使われているコルクとは、どんなものから出来ているのだろうか?ワインを飲みながらふと思いをめぐらしました。こんなにコルクを見ているのだから、もう少しコルクのことを知りたいなと思い、今まで調べてきました。それで今回はコルクについての話にします。

コルクを水に入れると浮きます。これはコルクの内部に空気がある細胞がいっぱい詰まっているため、水がなかなか、コルクの細胞の壁を破って中に染み込めないからです。コルクには合成ものにはない良い性質があります。

・軽くて弾力性富む。
・膨張・収縮が少ない。
・断熱・防音性が良い。
・摩擦係数が高い。
・液体に対して不浸透性である。
・質感・感触がなめらかでよい。
・安全性が高い。
・腐りにくい。
・独自の殺菌性がある。


この良い性質のため、各種の製品にコルクは利用されています。下の写真はコルクの主産地であるポルトガルのコルクを利用したお土産類です。

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コルクの木(コルクガシ)

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コルクの用途では、コルクボード(各種看板など)、コースター、鍋敷き、靴の中敷、
卓球のラケット表面、バドミントンのシャトル、ワインやその他お酒の栓
などに使用されて います。 また住宅のフローリングには多く使われています。

ここでちょっとコルクの歴史を見てみます。コルクは古 代 ヨーロッパでも古くから 使 わ れ ていました。古代エジプト時代では、古代の壷にコルクの栓が使われていました。ギリシア時代には、コルクガシの樹皮で作った漁網用のブイなどがあり、またギリシャ時代に、ある哲学者がコルクの木から、コルクの樹皮と剥がすと、又新しい良質なコルクが早く取れる事を発見しました。ローマ 時 代においては、コルクの低保温性を利用して、コルクの木であるコルクガシの中をくり 抜いて、蜜蜂の巣箱にしたりしていました。

ポルトガル語でコルクの木のことを「Cortica/コルティッサ」と呼びます。コルクはコルクガシと呼ばれる木から剥がされた樹皮のことで、主にポルトガルやスペインのある、イベリア半島に多く、ポルトガルは世界の50%を生産しており、国の保護樹木になっています。植えてから20−25年くらいで、木の幹が25−30cmになります。この時に最初の剥皮がありますが、ひどいデコボコがあるため、加工製品の素材にするには不適合です。その後、10年ごとに剥皮はがし、樹齢は200年ほどあると言われまています。したがって剥皮をはがして使用できますから、伐採せずにすみま す。

コルクガシからコルクをはがす。

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コルクガシの断面

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では何故ワインの栓に、コルクが使われるようになったのでしょうか?

空気から遮断されていないワインは発酵を続け酸化して、そまま放っておくと、酸化して酸っぱくなります。これを防ぐため、コルク栓を考えたのです。コルクはしばらくそのまま水に浮かばせていても、水分が中に浸透することはありません。普通の木は温度の変化により、膨張したり、縮んだり、曲がることがありますが、コルクは膨張や収縮はありません。したがって、栓詰めで圧縮し、ワインボトルに一度コルクを押し込むとしっかりと固定されるのです。

保存としては、上質なコルク栓は25ー30年、良い保存状態を保てば50年もつものもあります。これよりもっと年数の古いワインは、25年くらいの間隔で栓の交換がなされます。コルクの寿命は長いのですが、この長さも保存状態により異なります。コルクの長期保存をするには、ワインと接触している部分が湿っていることが重要です。ワインを寝かせて保存するわけはこのためです。

ではワインボトル用のコルク栓はいつから使われたのでしょうか?16世紀後半頃に、ポルトガルやスペインの巡礼者たちが移動する時に、壷やビンにコルクの栓をして運んだようで、これが近代におけるコルクの栓として使用した始まりだと言われています。そしてこの栓はワインの長期保存にも適しているということで、次第にワインボトルに使われるようになりました。

ワインの歴史は古く、約8000年といわれています。ところがコルクがワインボトルの栓になったのは、比較的最近のことなのです。 それまでは、ボトルには木の切れ端をくりぬいたものから作った栓や、木屑を圧縮して作った栓が使われていましたが、もう一つワインボトルの長期保存には適していませんでした。しかしワインとコルクの結びつきは、ローマ時代からあったのです。この時代コルクは、樽詰めの栓として使われていました。その当時は樽のまま売買されていて、飲む直前に飲用容器に移されていて、それが近代まで続きました。 樽詰めのワインを、ビンに詰めに直して売買するようになったのは、ワインを作ってないけれど、ワイン消費国であるオランダやイギリスが、ワインを大量に消費するようになってからでした。ボトルにコルク栓が詰められるようになったのも、こうした17世紀の消費が大きい国々からでした。コルクスクリュー(ワインの栓抜き)の多くが、ワイン産地のフランス、イタリアではなく、消費国であるオランダやイギリスで作られたのは利用上、必要に迫られたからです。

ワインのコルク栓には、いろいろと面白いことが印刷されています。

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ところでワイン栓をスポンと抜くと、コルク栓の全体が見えてきます。そしてワイン栓のコルクの表面には、メーカーの焼印がほとんどあります。普通はメーカーの名前などですが、絵もあります。私は一時期このコルク栓を、コレクションしていました。しかし安物ばかりのワインの栓では人に見せるのもどうかと思っていたのと、家の中をシンプルしようとの決断もあって、少し前に コレクションをやめました。世の中にはコルク栓のコレクションしたり、これを再利用して、コースターや土瓶敷きにしたりしている人がいます。

最近はワインの栓として、コルク栓に代わっていろいろなタイプの栓が使われています。しかし現在のところは、高価なワインにはほとんどコルク栓が使用されています。

ワイン栓は長さ、材質もさまざまです。 タイプとしては:

 ・コルクを切り抜いたもの
 ・コルク屑を圧縮したもの
 ・スクリューキャップのもの  
などがあります。

最近では、実はワイン栓はコルクである必要はないとの意見が増えてきています。コルクの代替品としてビニール製の合成コルクもあり、種々の材質の栓が増えてきています。オーストラリアでは、歴史の浅いこともあり、コルクでなくてはならない先入観が少く、数千円クラスのまずまずのクラスのワインにも、金属のスクリューキャップが使われています。これはコルクの木であるコルクガシが、今後減ってくるとの予測も影響しています。コルクガシがあるということには、いろいろ環境にも良いことがあり、これが減るのは問題があります。まずこの木にはドングリがなります。ドングリは、野生にいる動物達の貴重な食糧です。スペインの有名な美味しいイベリコ豚も、コルクガシのドングリを食べているそうです。またコルクガシの木には鳥が巣を作ります。したがってコルクガシの林は、貴重な環境と生態系を成しているのです。このような林が無くなれば、環境に大きな変化がある可能性があります。

コルク栓が出来るまで(動画)



新しいタイプの栓:コルク栓の代替として増えている"Zork"(ゾーク)と呼ばれるもの(動画)。ポリエチレンの栓はオーストラリアのメーカーが開発したもので、日本ではまだまだあまり見かけない。



日本においてはコルク利用はどうだったのでしょうか?初めは江戸時代末期、外国から入ってきた洋酒類に使われていたコルク栓を作りなおして、目薬瓶の栓として利用したのがコルクの加工の初めらしい。明治時代に入ると、ビールの王冠用のコルクでの使用や、ガラス容器に詰める栓としてコルクが使われ、次第に需要が増大して行きました。第二次大戦中は、コルクは各種製品の必要不可欠な材料となっていて、アメリカは年間16万トンのコルクを輸入し、艦船甲板に利用する材料などとして使用していました。また現在では、ビールの王冠は、コルクが貼ってあるものから、内側にポリエチレン製のライニング(薄板)を貼ってあるものが主流になりました。

ビールの王冠の内側にはコルクに変わって、合成材料が使われるようになった

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コルクって合成物にはない、本当に天然の素晴らしい素材ですね。コルクの林が次第に少なくなってゆくのは、地球環境が失われるようで、何か悲しいものです。特にワインの栓は、やはりコルクがいいですね。あの抜き取る時の音と快感は、他のものでは代替えできません。こんなふうにワインとコルクのことを考えていたら、ワインとコルク栓が私を待っているような気がしてきました。



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
コルクで出来た鍋しきをポルトガルで買ってきて、今でも便利に利用しています。そういえば壁掛けもコルクで出来ていました。ポルトガルは、世界の50パーセントもコルクを生産していると聞き、お土産としては良かったわけですね。コルクのために木を伐採しないと聞き少しほっとしています。コルクを利用しているワインは、少し高級かと思っていましたが、そうでもないんですね。でも、ワインにはコルク、誰もが抱いているイメージです。コルクの林が少なくならないよう、願っています。
Anne
2011/11/06 23:19
Anneさん
我が家にも、コルクの鍋敷き、コースター、コルクボード、ワイン用コルク栓があり、プラスチック製品にない肌触りと、やさしさで愛用しています。世界で地中海に面した一部にしか取れない、この貴重なコルクの木は大切にしたいものですね。ワインのコルク栓など、不要なものを潰して再利用する等、あまり日本ではやっていませんが、そのうち真剣に検討される時代が来ると思います。
Jack
2011/11/07 16:29

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