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zoom RSS カナダの中に今でも小さなフランス領がある;世界の飛び地と変わった地域

<<   作成日時 : 2011/10/30 19:16   >>

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このブログの中で、世界の小さな国々や変わった地域をいくつか紹介してきました。今回は主に飛び地とちょっと変わったところを紹介します。このようなところには有名観光地や都市などとは違った面白さがあります。こんな辺鄙なところなんて興味ないと思われる方も、ちょっとの間ガマンして読んでみてください。

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カナダの中に小さなフランス領が今でもある:サンピエール、ミクロン島(Saint-Pierre et Miquelon)

フランスはかってカナダに領土を持っていました。しかし今でもカナダにフランス領があり国会議員まで本国に派遣しているところがあります。それはカナダ東部のニューファンドランド島の南部に浮かぶ、二つの島のサンピエール島とミクロン島です。面積242Km2で、人口は7000人ほどの小さな島です。ここはポルトガル人により発見されましたが、その後フランス人により開拓されました。またイギリスと領有権を争うような時期もありましたが、1713年のユトレヒト条約で一旦はイギリス領になりましたが、1814年のパリ条約で、再度フランス領になりました。第二次大戦中は本国がドイツに占領され、ヴィシー政権下のドイツ支配下に入りましたが、戦後はフランス領に戻っています。ここは不毛の大地ですが、周囲がタラなどのとても良質な漁場で、フランスには大切なところです。現在はフランス海外県として、サンピエール・ミクロン県なっています。必要物資はフランスおよびカナダから輸入していますが、比較的にレベルの高い生活を維持しています。街並みも洒落ていて、食事もフランス風で、田舎のフランスといった風情があります。カナダの中にこんな小さな島で、洒落たフランス風の島があるなんて面白いですね。

ミクロン島

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サンピエール島、ミクロン島はニューファンドランド島の南部にあるフランス領

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サンピエール・ミクロン島の紹介

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/america/canada.html

この島の写真がたくさんあります。

http://blogs.yahoo.co.jp/decodecosp/64616038.html

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ではここでスペインの変わった3つの飛び地を紹介します。スペインはかって世界に飛躍していろいろなところに領土がありました。その後衰退していったのですが、その名残とも言える飛び地が各所にあります。

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ピレネー山脈の向こうのフランス領にポツンとあるスペイン領の飛び地:リヴィア

ピレネー山脈のフランス領をよく見ると、アンドラ公国の近くにポツンと小さくスペイン領の飛び地があります。ここはリヴィアと呼ばれ、面積は12Km2あり、バチカン市国よりは大きい。約1200人の住民が生活しており、スペイン本土から2km離れた飛び地です。ではなぜこんな小さな飛び地が出来たのでしょうか?もともとここはスペイン領のカルターニャ地方の一部でした。スペインとフランスで1659年に国境を確定するピレネー条約が締結され、このカルターニャ地方はリヴィアを除いてフランスに割譲されました。では何故リヴィアだけが残されたのでしょうか?いろいろな説があります。リヴィアは村でなく市であったので村を譲渡することで合意した条約の対象から外れた、スペインの城塞があり割譲しにくい、住民が拒否したなどの説があります。

このため、フランスの中にあるにもかかわらず、リヴィアへはスペインからの方が便が良くなっています。スペイン本土へのスランスの県道のD68号線は中立道路で、この道路でスペイン人はフランス側のリヴィアへ出入国手続きなしで自由の往来できたのです。しかしその後ECになりこの手続きそのものが廃止され、今では自由に行き来しているのです。国境があるような、無いような変なところですね。

リヴィア(スペイン)からフランス国境付近を望む。

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リヴィアの地図

http://maps.google.co.jp/maps?q=%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%80%80%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3&rlz=1I7GGHP_ja&oe=UTF-8&redir_esc=&um=1&ie=UTF-8&hq=&hnear=0x12a57cae51f2ae79:0x39954d96bff4e825,%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2,+%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3&gl=jp&ei=b6-nTuKrHqrImAWgodC-Dw&sa=X&oi=geocode_result&ct=title&resnum=1&ved=0CCIQ8gEwAA

リヴィアの紹介

http://www.geocities.jp/eurokimamaclub/k-050801.htm

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このリヴィアの近く、ピレネーが海に落ちるフランスとの国境近くに変わった地域があります。次のフェザン島をご覧ください。

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スペインとスランスと半年ごとに領土管理が変わる不思議な島:フェザン島

アンダイユ(Hendaye)の町は、大西洋に面した、フランス・スペイン国境のバスク地方の海に面したフランスのリゾート都市です。ビダソア川を間にしてすぐ横がスペインで、きれいなビーチのためスペインからの観光客もたくさんここへきます。

ところでこの町の南部のビダソア川の中ににあるフェザン島は、スペイン・フランス両国の国境を確定した1659年のピレネー条約によりスペイン・フランスの共同統治領とされ、1年のうち6ヶ月はフランスが、残りの6ヶ月はスペインが領有するという変わった島です。その条約の調印自体もこの島で行われました。このピレネー条約では上述のピレネー山中のスペイン領土の飛び地・リヴィア(Llivia)も出来ています。半年ごとに国が変わるなんて、日本人にはとても考えられないですね。

フェザン島の全景

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川の中にあるフェザン島の上空からの写真

http://maps.google.com/maps?f=q&hl=en&q=hendaye%2C%20spain&ll=43.342845%2C-1.765366&spn=0.001802%2C0.005364&t=k&om=1

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アフリカのモロッコの中のスペインの飛び地:セウタとメリリャ

アフリカ大陸のモロッコのスペインに面したジブラルタル海峡付近には、不思議な飛び地が多い。その一つにスペイン領のセウタとメリリャがあります。アフリカ進出を企てていたポルトガルが、1415年にこの地域を占領しました。その後スペインが強大になり、ポルトガルを併合すると、セウタもスペイン領になりました。さらにポルトガルは17世紀半ばにスペインより独立したのですが、セウタはスペイン領としてそのままでした。20世紀になると、モロッコはフランス領となりましたが、セウタはスペイン領として残りました。さてスペインの飛地として、少し東側に離れた海岸沿いにメリリャというところがあります。ここは古い町で、紀元前フェニキア支配から、カルタゴ、ローマ、さらには1497年にスペインのカスティーリャ王国に統治が変わりました。その後はずっと今までスペイン領のままです。モロッコはしばしばこの二つの地域の返還交渉をしましたがスペインはガンとして返還を拒否しています。スペインには、逆に自国内にイギリス領土であるジブラルタルがあり、イギリスにジブラルタルの返還を交渉をした時も、スペインはこれらのアフリカの領土は放しませんでした。

ではなぜこんなにスペインは、このアフリカ領にこだわっているのでしょうか?それはここが海上交通や軍事的に、重要な位置にあるからです。スペインがEUに入り、移動の自由ができるようになると、アフリカからヨーロッパへの密入国の温床地帯にもなっています。ヨーロッパの歴史とEUへの統合とも絡んで、どこもこのような飛び地は複雑な背景を持っています。

アフリカのジブラルタル海峡に面したところに、スペインの飛び地のセウタ、メリリャがあり、またスペイン側にはイギリス領のジブラルタルがあります。


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セウタの町

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セウタの案内

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/africa/ceuta.html

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カジノ禁止の国スイスの中で、カジノが最大の産業となっているイタリアの飛び地:カンピオーネ・ディタリア

スイスは歴史的に、周囲の国々と複雑な国境を確定してきました。その中で飛地として内部に残されているところもあります。スイスの南部の、アルプスを超えたところにあるルガーノ湖に面したカンピオーネもその一つです。ここはイタリア領のコモ州に属します。カンピオーネはローマ時代からイタリアの支配をを受け、8世紀頃からはミラノの修道院が、この地を教会の土地としていました。その後周囲はスイスに併合されましたが、住民達はスイス領を拒否しました。1871年には、イタリア王国の支配となり現在に至っています。正式名称はカンピオーネ・ディタリアで、面積は1.7Km2、人口は2400人ほどで、通貨はスイスと共通。ここは税金のかからないタックスヘイブンとなっており、さらに大きな特徴は、スイスでは禁止のカジノが有ることです。スイスとは往来は自由で、税金が少なく、カジノがある自然豊かなリゾート地で人気がある場所です。スイスはクリーンで風景が綺麗なところとばかり思っていたら、こんな変わったところもあるんですね。

イタリアの飛び地のカンピオーネの地図

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カンピオーネの町を湖から望む

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カンピオーネの写真があり、町がわかります。

http://ysk44.blog133.fc2.com/blog-entry-180.html

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ギリシャの半島の山にある人間、動物を問わず女性禁止の州:アトス修道院自治共和国

ギリシャの地図を見ると、地中海に細長く突き出た3本の半島があり、その一番東の半島の先のほうにアトス山(標高2033m)があります。ここはギリシャ正教の聖地で、ギリシャ国内で治外法権を認められた自治領で、一種の宗教国家であり、正式にはアトス修道院自治共和国と呼ばれています。全長45km、幅5kmの半島の周囲は断崖絶壁で、ここへはわずかな海路での便しかありません。首都はカリエスで、約2、000人の修道士が住み着き、断崖絶壁には修道院がたくさん立ち並んでいます。厳しい戒律のもとに修道士は暮らしており、女性はもちろん、動物のメスでさへここには入れません。男性であっても、入れるのは特別にに認められた人のみです。これは東ローマ帝国の時代から1000年も続いている風習で、人権無視としてEU議会からも改善勧告されたが、その風習は今もって変わっていません。

こんな伝説があります。こには昔、聖母マリアアトス山に漂着したのですが、異教徒ばかりだった。しかしマリアがその土地へ入った途端に、異教徒の偶像などがこなごなに砕け、その後、異教徒はキリスト教に改宗したとの言い伝えがあり、女性は聖母マリアしか入れないことになった。したがって、現実には長い間、女人禁止の国となったのです。オスマン・トルコがギリシャを支配した時代でも、厳然として独立を守り通しました。そしてなんと今でもローマ時代のユリウス歴を採用して生活しています。こんな国が今でもあるとは信じられないことです。

アトス山はギリシャ東部に3本突き出た半島の一番東側の先端にあり、アトス修道院自治共和国がある。

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アトス山の修道院

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アトス山の紹介と写真があります
http://joy555.blogspot.com/2010/03/blog-post_27.html

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今回は少し特殊かなと思えるところを紹介しました。ちょっとマニアックかなとも思いますが、こんなところが世界には今でもあるのだと、皆さんの記憶のどこかに留めて頂ければ幸いです。しかし世界にはまだまだ面白いところ、不思議なところがあります。今回ここに紹介したところはまだほんの一部です。

参考に以前、この記事と同様な記事をこのブログで書いていますので、ご覧ください(下記URL)。

ロシアの中に仏教国がある。

http://jack8.at.webry.info/201107/article_2.html

ピレネー山脈にある地図にない国。

http://jack8.at.webry.info/201107/article_3.html

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
信じられない飛び地の話面白かったです。Jackさんの詳しい説明にも驚きです。良く紛争がおきないですね、長い歴史の中で定着したと言う事ですか?カジノ禁止の国、スイスの中でカジノが最大の産業となっているイタリアの飛び地、私にとってはインパクトが一番強かったです。ヨーロッパの国々は複雑な、長い歴史を得ているだけにこういった事も起こりえるわけですね。
Anne
2011/11/02 14:05
Anneさん
世界各地にはとても面白いところがあり、それぞれ特殊な事情を持っています。日本人には考えられないようなことが多いですね。スイスの中で自由にカジノが出来るなんて、分かっている人は、うまく利用しているのでしょう。こんなところはほとんど紹介されないので,今回知っているところの一部を書いてみました。世界の中には、まだまだ知らないないところあります。
Jack
Jack
2011/11/02 18:52
アルゼンチンとチリにも飛び地があります
イギリス領のウォークランド諸島の近くです
アルゼンチンとチリの国境男
2018/01/30 22:55

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