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zoom RSS 運命の赤い糸はなぜ赤なのか?女性の声はなぜ黄色なの?ー言葉で使われる色の背景とは

<<   作成日時 : 2011/07/04 22:29   >>

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このブログの中で色に関することを時々書いてきました。今回はどうしてこれがこんな色になるのか?色についての言い方の背景をいくつか取り上げてみました。色は私達の心を反映しています。しかしそれは国により、文化により、また時代により異なってきます。なんとなく日常使っている色を使った言い方にはそれぞれ背景があったのです。

・運命の赤い糸はなぜ赤なのか?

いつか結婚する人と見えない運命の赤い糸で結ばれていると言われますね。ではどうして赤なのか?これには中国の昔の話が絡んでいます。運命の赤い糸は中国の北宋時代の「太平広記」に出てきます。ある時ひとりの青年が縁談の相手と会うために出かけてゆくと途中で老人に合い、その縁談はうまく行かないが、見えない相手と赤い糸で足と足が結ばれていると話して、その相手である貧しい少女を紹介した。この話が不満で怒った青年は、少女を殺すように付き人に命じたがうまく行かなかった。後日自分の上司から娘を紹介されて結婚することになってしまったが、その娘の額にはあのときの傷が付いていた。娘は昔の事情を話し、青年も納得し、この二人はその後強く結ばれて幸せに暮らしました。中国のこの話が日本に伝わり、運命の糸は赤くなりました。もともと中国では赤は幸せ、めでたい色であり、結婚式やめでたい行事には赤をよく使うようです。運命の糸ってみえないけれど赤なんですね。日本では足と足ではなく小指と小指に結ばれていると変化してきました。世界でも運命的な結び付きには赤を表現することが多いようです。

運命の赤い糸の詳しい話は下記ページにあります。

http://www.katch.ne.jp/~kojigai/gekkarou.htm

・女性の声はなぜ黄色なの?

女性や子供の甲高い声は金属をこする音に似ていて、金切り声とも言い、これから転用して黄色い声になったとの説。また古代の中国では音符に色を付けていて、一番高い声が黄色だった。黄色には喜び、愉快のイメージがあり、甲高い声が黄色い声になったのもうなずける。ただ現在の発想ではこのへんの理屈が黄色い声になかなか結びつかないが、昔からの言葉として定着してしまったのです。

・青息吐息はなぜ青いのか?

非常に困った時のため息のことで、日本人は具合が悪い人の顔を青い顔と言うように、青い顔でため息をつくので息の色は青いになった。ちなみに英語では具合の悪い人の顔は"White"「白い」と言う。したがってこの言葉の連想から具合が悪い人の顔=青いは日本語だけ通用する色の感覚です。

・どうして寿司屋の醤油はむらさきなのか?

寿司屋に入ると醤油のことは「むらさき」と言っている。どう見ても醤油は紫よりも黒か濃い茶系統に見える。ではなぜ「むらさき」なのか。醤油は出来た室町時代から費用に高価なものだった。染物の世界でもはとても貴重で高価なものだった。そこで濃い紫色にも見える醤油を貴重なものの意味も込めて「むらさき」と呼ぶようになった。とんでもないところからの結びつきで「むらさき」になったのですね。

・段ボールはどうしてうす茶色をしているのか?

段ボールは原紙に古紙のボール紙を使用しており、そのままでは薄茶色のクラフト色をしている。漂白をすれば白くなるのですが、あえてそのままのが多い。その理由は、この色は汚れが目立たない色であり、かつ重さを感じない色であることです。これを黒とか濃い茶色にすると梱包したときにそれだけで重く感じる。引越し業者の中には白い段ボールを使っているところもありますが、これは白い色は軽く感じるので、運搬者の負担を軽減するためです。なお段ボールの段は横から見ると階段のように見えるところからきています。

段ボールの色はうす茶色

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・ピアノの色はなぜ黒なのか?

これは日本人特有な色の感覚です。小学校や幼稚園では黒いピアノが多かった。海外では結構、木目のピアノがあるが、木目より安くて高級感がある黒が学校関係では採用された。子供は他の人と同じものをほしがるため、黒いピアノが日本でははやることになった。海外では必ずしも黒ばかりではない。こんな理由だからいつの日か日本でも黒いピアノは少数になる時代がくるかもしれない。

ピアノは黒が多い

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・裁判官はなぜ黒い服を着るのか?

裁判官は裁判時には黒い法服を着用します。どうして黒になったのでしょう。裁判官は正義を貫く、他の圧力に屈しない、公正なというイメージがあります。また黒には圧力に屈せず、自分の意見をまとめるとの心理的な効果があり、さらに黒は人にも諭すことや、被告人が罪の重さを実感することなどの効果もあり、黒い服がもっともふさわしく、法服は黒になったようです。余談ですが、イギリスの法廷弁護人(バリスター:Barrister)は今でも黒い法服と白いカツラ(Periwig)を着用します。カツラは中世から貴族や特権階級の象徴であり、特別な人と権威ずけのため、今でもこの習慣が残っています。しかし最近この白いカツラはさずがに変だとして、廃止の議論があります。

イギリスのバリスターは黒い法服と白いカツラ

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・どうして赤い、白いがあって、黄い、茶いの表現はないのか?

色に「」を付けて形容詞の形にするのは、白、黒、赤、青だけです。大昔の日本では色の名前は、白、黒、赤、青の4つだけでした。自然とともに生きていた古代人は太陽が沈んだ状態を黒いとし太陽が昇って明るくなってあけるから赤いが生まれた。したがって黒の反対色は赤であった。その後、はっきり見えること、知ることから白ができ、漠然とした、淡いことを表すことから青ができた。このようになにかを形容することから生まれた色の言葉と違って、後からできた色は、黄い、茶いとは言わずに、あとに色を付けて黄色い、茶色いと言う。日本人は緑をよく青で表現するが、緑での言い方はそのあと出てきた比較的新しい色の表現です。これにより実際には緑色をしていても昔からの青で表現することがある。信号が緑色をしているのに青信号とか隣の芝は緑なのに青いといいますね。

・赤の他人って、どうして他人は赤になるのか?

全く関係のない人を赤の他人と呼びます。では白とか青ではだめなのか?赤はもともと「明らかな」の意味から出発しています。明らかに知らない人=赤の他人です。また赤は強烈なイメージから、まったく知らないと強調する意味もあります。真っ赤なウソ赤っ恥の言葉も明らかなかウソ、明らかな恥のことであり赤でさらに強調しています。

色を使った言葉には、まだまだ面白いものがたくさんあります。英語にも多くの面白い色を使った表現、慣用句があります。私もこれらの事情を知らずに、色に関する表現をよく使ってきました。まだ知らず知らず使っている言葉も多いことでしょう。それらについてはまたの機会にまとめてお話します。

関連ページ(このブログ内)文化の違いと英語表現:色を使った慣用句

http://jack8.at.webry.info/201006/article_2.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
面白くて一気に読んでしまいました。色の背景には、歴史、文化、国などの違いが関係しているんですね。何気なく使っている色に関する言葉、調べてみれば面白い発見があるかもしれません。英語では色による言い回しを学習した事がありますが、背景まで考えたことはないですね。調べると面白いでしょうね。段ボール、なぜこの様に書くのかと思ったことあります、勿論色もです。絶対に忘れないです、疑問に思っていたので。
Anne
2011/07/05 23:54
色を使った言葉は日本語にも英語にも多いですね。しかしその表現の仕方が国により違うところがあります。みんななにげなく使っていますが、背景を知るとほとんど忘れないので、知っていることをまとめて書いてみました。段ボールもどうして段になるか私も不思議でした。わかるとなんでもないことですね。
Jack
2011/07/06 19:42

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